東工大のスパコン「TSUBAME2.0」、Green 500ランキングで第2位に


表彰状

 東京工業大学は22日、同校の学術国際情報センター(GSIC)が中心となって開発したスーパーコンピュータ(スパコン)「TSUBAME2.0」が、電力性能を競う性能ランキング「The Green 500 List」(以下、Green 500)において世界2位を達成したと発表した。日本のスパコンが2位になったのは初という。

 TSUBAME2.0は、GISCを中心に、NEC、日本HP、NVIDIA、マイクロソフトなどが協力して開発されたスパコン。最新型のGPU+CPUによるスカラー・ベクトル混合型アーキテクチャ、大容量SSD、クラウド仮想化など、数多くの最先端技術を採用することで、理論最高性能は2.4ペタフロップスという高性能を実現している。

 今回、TSUBAME2.0が2位にランクインしたGreen 500は、消費電力あたりの演算性能の高さを競うもの。1ワットあたり958.35メガフロップスを記録すると同時に、特別賞としてGreenest Production Supercomputer in the World賞を受けたという。また、電力性能を実験的に追求する小規模な構成での「The Little Green 500 List」においては1ワットあたり1037メガフロップスで上位にランクインの予定とのことで、省エネ型ラップトップと比較して、3倍の電力効率を達成したとしている。

 なおTSUBAME2.0は、11月14日(米国時間)に発表されたスパコンの絶対性能ランキング「The Top 500 List」でも、1.192ペタフロップスで世界4位にランクインしているが、このリストで日本のスパコンが1テラフロップスを超えたのは今回が初めて。10位以内にランクされたのも、前機種「TSUBAME1.0」の2006年11月以来4年ぶり、5位以内は「地球シミュレータ」以来5年半ぶりとなる。

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