富士通、図書館業務支援SaaS~図書館同士のコミュニティ機能も搭載


地域総合図書館コンセプトのイメージ図

 富士通株式会社は6日、公共図書館業務支援SaaS「WebiLis(ウェブアイリス)」の販売を開始した。

 同サービスは、同社のデータセンターから図書館業務支援ソフトをインターネット経由で利用可能にするもの。図書館は「貸出管理」「返却管理」「予約管理」「目録管理」などを行う業務システムや、利用者のための予約・検索機能を有したシステムを、低価格・短期間に導入できるとしている。

 目録データや貸出情報などの各種データは、堅牢なファシリティ管理と万全のセキュリティ対策を施したデータセンターで管理。個人情報はデータそのものが暗号化され、通信もSSLで保護される。

 システムの運用・保守業務を同社データセンターの専門要員に代行してもらい、書籍管理の運用を効率化することも可能。図書館では、利用者が求める書籍の迅速な提供や、書籍の貸出傾向・利用者ニーズ分析などにより、利用者に対する品質を向上できるとしている。

 また、職員間で情報交換できる「コミュニティ機能」も備え、同じ図書館内や、同サービスを利用する全国の公共図書館と情報交換やノウハウの共有が可能。

 同社は、公共図書館、小学校から大学までの教育機関、研究機関、博物館・美術館、観光案内所など、地域が持つあらゆる蔵書情報、電子書籍、資料のデータベースや各種ノウハウを、住民が共同利用する「地域総合図書館」の確立を目指し、その実現をWebiLisで支援するという。今後もWebiLisに続く、各図書館・機関を連携させていくためのサービスを順次提供する方針。

 WebiLisについて、2013年度末までに約300団体の販売をめざす。

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