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ダッソー・システムズとVertiv、AIファクトリーの設計・導入の期間短縮に向けた協業を発表

 仏Dassault Systèmes(以下、ダッソー・システムズ)と米Vertivは現地時間22日、建設着工前にAIファクトリー向けインフラの構成、シミュレーション、検証を可能にするための協業を発表した。ダッソー・システムズのエージェンティックな「3DEXPERIENCEプラットフォーム」と、Vertivが持つ重要なデジタルインフラに関する専門知識を組み合わせることで、両社はNVIDIA DSX AIファクトリーの現場での複雑さを軽減し、設計開始からAI稼働までの期間を短縮することを目指す。

 協業では、Vertivの柔軟に構成できるバーチャルツイン「Vertiv SmartRun」を起点として、モデルベースのアプローチをVertiv OneCoreを含むより幅広いAIファクトリー向けインフラソリューションに適用していく。

 ダッソー・システムズの3DEXPERIENCEプラットフォームは、システムズエンジニアリング、シミュレーション、バーチャルツインの各機能を提供し、NVIDIA Vera Rubin DSX AI FactoryリファレンスデザインおよびNVIDIA Omniverse DSX Blueprintに基づくAIファクトリー向けに、Vertivがあらかじめ設計したSimReady対応の電源・冷却システムのリファレンスデザインを構成し、検証を可能にする。

 AIファクトリーは、電源、冷却、ネットワーク、制御、コンピューティングが密接に連携するシステムとなる。そのため、ある領域での変更が他の領域に大きな影響を及ぼす可能性がある。こうした複雑なシステムを設計するには、実際に構築・導入する前に、インフラシステム全体の性能を把握し、検証することが求められる。

 Vertiv OneCoreは、重要な電源設備、熱管理システム、および関連インフラを統合したハイブリッドデータセンターソリューション。3DEXPERIENCEプラットフォームのモデルベースシステムズエンジニアリング、シミュレーション、バーチャルツインの各機能を活用することで、Vertivのインフラを統合されたデジタルシステムとして表現できる。これにより、設計変更の履歴を追跡でき、変更がもたらす影響を可視化できる。

 3DEXPERIENCEプラットフォームを活用することで、VertivのSimReady対応の電源・冷却設備のアセットを、柔軟に構成可能なシステムモデルとして利用できる。これらのモデルは、NVIDIA Vera Rubin DSX AI FactoryリファレンスデザインおよびNVIDIA Omniverse DSX Blueprintに基づき、顧客ごとの要件に応じたAIファクトリーの構成を検討する際の出発点となる。

 固定された設計をあらかじめ作成するのではなく、モデルベースのアプローチにより、エンジニアはさまざまな構成を評価し、設計変更を各専門領域に反映させ、システムレベルおよびマルチフィジックスの検証を実施できる。また、共通の環境でエンジニアリング成果物を作成することも可能になる。

 このアプローチにより、AIファクトリー向けのインフラ設計は、構成の検討段階から建設、試運転、将来の技術更新に至るまで設計意図を維持しながら、構成の変更に柔軟に対応し、継続的に共同設計・検証できるものへと進化するとしている。

 顧客に期待される効果としては、要件の定義からAIファクトリーソリューションの構成・検証までの期間を最大10分の1に短縮するとともに、定義されたインフラ導入期間を最大50%短縮できるとしている。Vertivのモデルにおける前提条件の下では、両社のアプローチを組み合わせることで、従来型の導入プロセスを想定したモデルと比較して、AIファクトリーでAI稼働までの期間を約10週間早めつつ、同じ設備容量でもプロジェクト開始から12カ月間に生成できるトークンの総量を最大30%増やせるという。なお、この効果は施設をより早期に稼働開始できることで得られるもので、運用効率の向上や、顧客環境での実測結果を反映したものではないとしている。