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日立ソリューションズ・クリエイト、ITシステムの運用保守業務効率化と品質向上に向けたソリューション群を提供

 株式会社日立ソリューションズ・クリエイトは16日、2025年7月に提供開始した「データドリブン経営ソリューション」を基軸に、生成AI活用やシステム運用改善、セキュリティ対策を含めたソリューションを体系化し、ITシステムの運用保守業務を担当する部門を持つ企業や同業務のアウトソーシングを受託するITサービス企業などを対象に提供を開始した。

 提供するソリューション群は、顧客が保持するITシステムの稼働維持・運用保守業務のドメインナレッジ活用と非構造化データを含めたデータ分析により、顧客が直面する人件費高騰、属人化、運用環境の複雑化・高度化などの課題を導出し、課題に応じて稼働維持・運用保守業務向けのテンプレート適用や生成AI活用を行うことで、「コスト削減」を実現する。また、ランサムウェアなどの損害をもたらすサイバー攻撃に備えた「セキュリティ強化によるシステム堅牢化」も実現する。

 日立ソリューションズ・クリエイトは、金融、社会インフラ、公共、産業、流通など、幅広い分野で、大規模かつミッションクリティカルなシステムから小規模な個別業務システムまで、多数の構築・運用保守実績がある。各業種・業務における豊富な経験とノウハウを蓄えたエンジニアと、企業のデータドリブン経営を推進するデータサイエンティストが、生成AIを活用して現場のデータや現場の声を基に科学的なアプローチで分析を行い、潜在的な課題を可視化して、解決策を提案する。

 ソリューション群では、日立ソリューションズ・クリエイトのデータサイエンティストが、生成AIと変換ツールを用いて、現場に散在する非構造化データも含めたデータ分析を実施する。これにより、稼働維持・運用保守の各シーンでの相関関係や因果関係を発見し、潜在的な課題を可視化する。

 システム稼働データ、ログデータ、問い合わせデータなどの分析に加え、システム運用の各種情報ヒアリングに基づいたアセスメントを実施し、日立ソリューションズ・クリエイトの稼働維持・運用保守業務ナレッジを活用して、業務効率化、品質向上、作業可視化などによるコスト削減策を提案する。これにより、平均20%の作業工数削減を実現するとしている。

 また、製品やソリューションの稼働維持・運用保守業務における生成AI実証活動で培ったノウハウを生かし、社内問い合わせへのチャットボット導入による自動応答などで、顧客の稼働維持・運用保守業務の生産性向上を実現する。

 さらに、ドメインナレッジのデータ分析を通じて、業務に精通したベテラン担当者の「暗黙知」を「形式知」化する。この形式化されたナレッジを取り込むRAG(検索拡張生成)の仕組みを提供することで、専用の生成AIを構築できる。ITシステム稼働維持・運用保守業務の担当者は、自社専用の生成AIに問い合わせることで、ベテラン担当者が提供する高い品質を維持でき、付加価値の高い業務に注力できるようになる。ナレッジ喪失リスクを低減するとともに、ノウハウ継承の教育期間も短縮できる。

 ランサムウェア攻撃のほか、多様化・高度化するサイバー攻撃に対し、日立ソリューションズ・クリエイトのホワイトハットハッカーが専門的な診断を実施する。システムに潜む脆弱性を特定・評価し、精度の高いレポートと効率的な対策提案により、セキュアなシステム稼働維持を支援する。情報漏えいや不正アクセスなどの重大リスクを未然に防止し、顧客のDX推進を安全かつ効果的にサポートする。

 さらに、ITシステム稼働維持・運用保守業務向けに、データドリブン経営ソリューション(データ分析サービス、データ分析基盤)や、システム運用改善DXソリューション、AIプラス 生成AIソリューション、サイバーリスクアセスメント、セキュリティ診断サービスなどの各種ソリューションを組み合わせて提供することで、顧客のさらなる成長に貢献するとしている。