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NTTテクノクロス、音声合成製品「FutureVoice」で利用できるAI音声を拡充
オリジナルのAI音声を自社で生成可能にする新機能も
2025年12月4日 10:00
NTTテクノクロス株式会社は3日、テキストデータを自然な音声で読み上げるAI音声や、特定の話者の声を再現してオリジナルのAI音声を生成する音声合成プロダクト「FutureVoice」の新版を提供開始したと発表した。
FutureVoiceは、さまざまな分野の「声」に活用できる音声合成ソリューション。NTT人間情報研究所が開発した音声合成技術を基にしており、少量の音声データから人の声と遜色(そんしょく)ない自然な合成音声を実現できるという。利用形態としては、クラウドサービス版の「FutureVoice Cloud」、オンプレミス版の「FutureVoice Server」、SDKとして提供される「FutureVoice SDK」の3種類が用意されている。
今回の新版では、これまで要望の多かったコールセンター、研修・講義、観光案内、窓口対応など、より多様なシーンで活用できるようにAI音声のバリエーションを拡充した。例えばコールセンターの自動音声案内において、応答内容に応じたAI音声を使い分けることで、オペレーターが実際に話しているかのような音声ガイダンスを作成できるという。
また、オリジナルのAI音声を、声の権利を有する企業が自社で生成できるようになった。権利を持つタレントや声優などの音声データ(数秒~数分)を用意するだけで、オリジナルのAI音声を生成し、自社のサービスに迅速に組み込めるようになる。
NTTテクノクロスでは、既存の動画などに収録されたタレントやキャラクターの音声を基にオリジナルのAI音声を生成することで、新たな音声広告やファン向けコンテンツなどを制作でき、声の権利を有する企業の新たなビジネス創出につながる、とそのメリットを説明している。なお、この機能を利用するためには別途個別の契約が必要になる。
このほか、今回は、1つの言語の音声データを用いてネイティブな多言語のAI音声を生成する「クロスリンガル音声合成技術」が、新たにフランス語とスペイン語に対応した。すでに対応している日本語、英語、中国語(普通話)、韓国語とあわせて、さまざまなシーンで利用できる。
なお、今回の新版は、NTT西日本株式会社が展開している、“声の権利”を守り、“声の価値”を高める音声AI事業「VOICENCE」に採用されているとのこと。
