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トレンドマイクロ、AIリスク管理向けソリューション「Trend Vision One AI Security Package」を発表

 トレンドマイクロ株式会社は米国時間11月24日、AIリスク管理向けのソリューション「Trend Vision One AI Security Package」を、12月1日から米国ラスベガスで開催される「AWS re:Invent」で発表すると発表した。

 Trend Vision One AI Security Packageは、AIモデルのリスクを検出し、インテリジェントなAIガードレールを通じて、自動的にリスクから保護する包括的な対策を提供する。具体的な機能のうち「AI Scanner」では、本番環境提供前のモデルを検査し、脆弱性や情報漏えいにつながるリスクを発見する。また「AI Guard」では、AIのためのガードレールを適用し、不正なプロンプトや情報漏えいなどにつながる不適切な応答をフィルタリングして脅威に対抗する。これにより、AIリスク管理のためのシームレスでプロアクティブなクローズドループシステムの構築を実現する。

 また、イベントでは、パッケージに含まれるAIセキュリティ機能を統合したスイート版「AI Application Security」も同時に発表する。AI ScannerとAI Guardの機能バンドルで、日本では2025年12月中のリリース予定。

 さらにトレンドマイクロでは、新たに出現する脅威に対処しセキュリティ管理・運用を簡素化するために、クラウドネイティブ環境全体にプロアクティブなAI駆動の保護を提供する統合セキュリティツールも複数提供している。

 「AI Security Blueprint and Risk Insights」は、監査可能なAIガバナンスを確立し、統一されたリスク姿勢を可視化するとともに、コンプライアンスを強化し、開発パイプラインおよび企業全体で独自のモデルを保護するための実用的な洞察を提供する。

 「Cloud Risk Management(CRM)」は、クラウド環境全体に対して、リアルタイムモニタリング、リアルタイムの脅威アラート、サプライチェーンパイプライン全体にわたるフルスタックリスクを可視化し、開発とセキュリティの分断を解消する。マルチクラウド環境(AWS、Azure、GCP)におけるエージェントレスの脆弱性検出により、スムーズな運用と24時間更新される資産の可視化を提供する。

 「Code Security」は、脆弱性評価を開発初期に移行することでシフトレフトセキュリティを実現し、手作業の負担を軽減しつつ、自動化によって一貫したポリシー適用を確保する。「Container Security」は、KubernetesおよびeBPFへのサポートを備えた新しいファイル整合性監視(FIM)により、重要なシステムファイルの実行時の保護を強化する。

 「NetAppストレージに対応したFile Security」は、クラウドストレージに対するリアルタイムのマルウェアおよびランサムウェア保護を提供する。セキュリティファーストの設計により、ファイルは環境外に出ることなく、スキャンはローカルで実行され、トレンドマイクロにはメタデータのみが送信される。Kubernetesベースの構築により、自動スケーリングが可能となり、Trend Vision Oneによる一元化された可視化を提供する。

 「AWSのネイティブログと連携したAgentic SIEM」は、AIネイティブのクラウド検出および対応ソリューションとして、リアルタイムの可観測性、広範囲にわたるIOCと脅威インテリジェンス、および自動化されたセキュリティプレイブックを組み合わせている。新しいクラウドアプリケーションのログを迅速に取り込み、トレンドマイクロの脅威インテリジェンスと相関分析を行う。

 「Zero Trust Secure Access – AI Secure Access」は、ゼロトラストを生成AIツールの使用に対する保護まで拡張し、従業員のアクセスを管理するための細かなポリシーの適用を可能にし、機密データの露出を防ぎ、シャドーITリスクを軽減する。