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パーソルビジネスプロセスデザイン、セルフサポートシステムの構築を支援する「傾聴AIエージェント運用サービス」

問い合わせ内容の特定プロセスを自動化・無人化し、コンタクトセンター運営を効率化

 パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社は12日、顧客からの問い合わせ内容を特定するプロセスを自動化・無人化し、セルフサポートシステムを構築する「傾聴AIエージェント運用サービス」を提供開始すると発表した。

 「傾聴AIエージェント運用サービス」は、企業が顧客応対窓口を運営する中で得られるデータを蓄積・管理し、オペレーターによる応対のように“傾聴”しながら回答を生成するAIチャットボット「傾聴AIエージェント」を構築・運用することで、コンタクトセンター運営の効率化を図るサービスである。

 開発した傾聴AIエージェントは、コンタクトセンターにおける顧客からの問い合わせに対して、人間と遜色ない質問を重ねることで、用件を特定するプロセスを自動化・無人化し、その後のFAQサイトへの誘導や有人オペレーターへの引き継ぎを実施する。また、事前にシナリオの作成・設定を必要とせず、質問を重ねながら対応するため、従来のシナリオ型チャットボットが苦手としていた複雑なケースにも適応可能とした。

傾聴AIエージェントとの対話による問い合わせ対応イメージ

 同サービスでは、傾聴AIエージェントを軸に、コンタクトセンターにおける「窓口業務」「データ管理」「傾聴AIエージェントの構築・活用」「分析・改善」までをトータルで支援する。

 具体的には、パーソルビジネスプロセスデザインが顧客応対窓口(問い合わせ窓口)の運用業務を担い、日々の問い合わせ対応を実施。その中で、国際標準フレームワーク「KCS」に準拠したナレッジマネジメントに基づく暗黙知データの蓄積・更新を行う。

 また、こうして蓄積された暗黙知データから、オペレーターが顧客からの問い合わせを特定するまでに行った質問を抽出し、これらのデータを傾聴AIエージェントに反映させる仕組みを構築。傾聴AIエージェントが、顧客との対話を通じてスムーズな用件特定や解決策の提示を行うことで、ベテランオペレーターが応対しているような進捗感のあるサポートを顧客に対して提供する。

 さらに、継続的にデータ生成と改善のサイクルを回すことで、傾聴AIエージェントの最適化を図るほか、応対履歴を分析して、顧客の動線や質問の切り口などから改善点を導き出し、データ管理プロセスにおいて窓口で蓄積した暗黙知データと統合することで、応対品質の向上に役立てるとのこと。

 加えて、窓口および傾聴AIエージェントで収集した応対データをもとに、顧客がつまずきやすいポイントやVoC(顧客の声)を抽出・分析することで、サポート対象のサービスや製品の改善、新規開発につながる提案といった、導入企業の事業価値の向上も支援できるとしている。

傾聴AIエージェント運用サービスの流れ