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キヤノン、1台のカメラで複数視点を実現するリモート会議ソリューション「AMLOS」の主要機能を提供

 キヤノンマーケティングジャパン株式会社(以下、キヤノンMJ)は5日、カメラ1台で会議・講義の参加者に複数視点を提供できるリモート会議ソリューション「AMLOS(アムロス)」の主要機能を、2026年1月にソフトウェアコンポーネント形式で販売開始すると発表した。

 AMLOS(Activate My Line of Sight)は、キヤノンUSAが開発したリモート会議ソリューションで、職場や教室などに設置されたカメラ1台だけで、会議・講義の参加者に複数の視点を提供できる。会議・講義で共有されるさまざまなソース(映像・資料・画像)を視聴者側が任意に選択・視聴でき、一方的な映像配信と比べてより有機的で柔軟な会議・講義を実現する。

1台のカメラから複数映像を生成
視聴者に複数視点を提供

 キヤノンではAMLOSの主要機能のうち、複数の映像ソースを集約して配信するためのサーバー機能、視聴者による自由な視点選択ができるユーザーインターフェイス(UI)機能、1台のカメラ映像から複数の画面を生成してひずみ補正や透過処理によって視認性を高める映像処理機能の3つを2026年1月から販売する。

 これらの機能は、システムインテグレーター向けにソフトウェアコンポーネント形式で提供し、顧客企業の用途や環境に応じて柔軟に組み合わせることで、最適なリモート会議配信システムの構築を支援する。

 AMLOS Hub(サーバー機能)は、会議・講義で共有されるさまざまなソース(カメラ映像、投影資料、画像など)を集約し、配信を行う機能。会議室・教室など小規模スケールでの映像配信に加えて、大規模講堂・ホールなど大人数の視聴者への配信にも対応し、講義・イベントにおいて視聴者に複数視点を提供する。オンプレミス環境での提供となる。

 AMLOS Edge(UI機能)は、視聴者が複数視点を自由に選択視聴できるユーザーインターフェイス機能。視聴者は、カメラ映像、ホワイトボード、画面共有、注目してほしい視点など、配信されている複数の映像から最大4画面を表示し、ドラッグ&ドロップの直感的な操作で自由に視点を切り替えられる。さらに、システムインテグレーター側でも顧客企業の用途に合わせた自由な画面設計ができる。

 AMLOS Camera(映像処理機能)は、対応するキヤノン製リモートカメラ1台の映像から複数の画面を生成したり、映像のひずみ補正や透過処理をしたりする機能。会議全体の映像に加えて、任意の箇所(ホワイトボード・黒板・コルクボードなどの特定領域)を切り出した映像を、部屋に設置したキヤノン製リモートカメラの映像から生成する。ホワイトボード・黒板・コルクボードの切り出し時はひずみを補正した正対表示が可能で、さらに反射や人物の映り込みなどを軽減する透過処理により、視聴者はボードに描かれたイラストや文字を鮮明に確認できる。

 各機能の提供価格は個別見積もり。キヤノンMJは、AMLOSを11月19日から幕張メッセで開催される「Inter BEE 2025」のキヤノンブースで展示する。

視聴者は複数画面から自由に視点を選択可能(図はイメージ)
斜めに配置したホワイトボードのひずみ補正の視聴イメージ