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KDDI、AIを活用した社内文書検索機能をセキュアな環境で利用できる「KDDI Conata Data Agent」

 KDDI株式会社は17日、セキュアな環境で高精度な社内文書検索と回答生成が可能なデータ活用アシスタント「KDDI Conata Data Agent」を提供開始すると発表した。

 KDDI Conata Data Agentは、株式会社フライウィールの情報検索技術と生成AIを活用したデータ活用アシスタント「Conata Data Agent」に、KDDIの閉域網サービス「KDDI Wide Area Virtual Switch 2」を組み合わせて提供するソリューションである。

 RAG(検索拡張生成)などの情報検索技術により、データ分析の専門的な知識がなくとも、PDFなどの文書ファイル、テーブルデータなど異なる形式の社内データの効果的な活用が可能。「ある企業の案件確度を上げるにはどのようなアプローチが必要か」といったプロンプトを入力すると、生成AIが社内データを瞬時に参照し、チャット形式で回答を生成してくれるという。

 こうした仕組みにより、膨大な社内データから必要な情報を見つけ出すといった一連の業務の工数・時間を大幅に削減できるほか、利用者の求める回答にあったデータを自動で探し、収集するため、データの整理や資料アップロードを行う必要はないとのこと。

 加えて、インターネットを経由せず閉域でパブリッククラウドに接続可能な「KDDI Wide Area Virtual Switch 2」を利用可能にしており、情報漏えいやセキュリティリスクを心配することなく、社内データを利用可能だ。

 なおKDDIでは、2024年11月1日から、KDDI Conata Data Agentを活用した社内資料の検索の効率化および生産性向上に関する実証実験を行い、これまで週に1人あたり8時間ほどかかっていた社内資料の検索・分析・資料作成などの業務負荷を、約3割削減できたとのこと。さらに、この実証の結果を踏まえて社内の法人営業部門において先行導入し、顧客ニーズの分析や提案資料の骨子作成などにおいて業務の効率化を実現したとしている。

 プランは、1)社内に眠っているドキュメント検索に特化した「資料検索プラン」と、2)テーブルデータにも対応する上位の「横断検索プラン」を用意した。

 1)は、データの検索先としてSharePoint OnlineもしくはGoogle Driveを対象としており、閉域網接続などはオプションとなる。一方の2)は、テーブルデータの参照にも対応するほか、回答精度向上のために1カ月間・2回のチューニングを行うサポートや、社内用語の辞書登録、閉域網接続などを標準で提供する。データの検索先は、SharePoint OnlineもしくはGoogle Driveと、社内システム(SMB/SFTPのいずれか)1つである。