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リコーPFUコンピューティング、FA機器や医療機器などに適した国産組み込みコンピューター「RICOH iC11000」を発売

 リコーPFUコンピューティング株式会社は10日、組み込みコンピューターの新製品「RICOH iC11000」を発売した。

 RICOH iC11000は、Intel Atom x7000E/x7000REシリーズを搭載し、最大8コアによる処理性能と低消費電力・ファンレス動作を両立した製品。FA現場の過酷な環境、柔軟な拡張性、セキュリティ対応などリアルなニーズに応える機能を備える。

 産業向けに国内で設計・製造され、日本の顧客が求める品質・長期供給と、国内エンジニアによる開発サポートを提供する。

 メモリは直接基板に実装するオンボードメモリで、工作機械など振動を伴う環境でも、接触不良のリスクを低減し、安定した動作を確保する。電源は12~24Vの単一DC電源入力に対応し、顧客の装置からの直接給電が可能で、省配線化と設計効率の向上に寄与する。

 インターフェイスは、USB 5Gbps(USB 2.0と合わせてオプションで最大10ポート)、2.5ギガビットイーサネット(GbE)LAN×2ポート、シリアルポート(RS232C、オプションで最大6ポート)などを装備。レガシーI/Oにも対応し、既存設備との接続もスムーズに行える。主なI/Oポートは前面に集約し、メンテナンス性を向上させている。

 起動デバイスは、用途や運用環境に応じて、M.2(SATA SSD)、CFast、2.5インチSSDのいずれかを選択できる。また、小型ながらPCI Express(Gen2)×1スロットを装備しており、顧客の用途に応じた拡張機能を実現できる。

 冷却ファンを使用しないファンレス設計により、交換やメンテナンスの手間を軽減する。また、高温環境下での使用には、オプションで冷却ファンの搭載に対応し、用途に応じた最適な構成を選択できる。