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SCSK、電通総研とCAEソフトのタイ市場向け代理店契約を締結
2025年9月5日 10:00
SCSK株式会社は4日、グループ会社である株式会社アライドエンジニアリングが開発する国産CAE(Computer Aided Engineering)ソフト「ADVENTURECluster」の販売拡大に向け、株式会社電通総研とタイ市場に限定した販売代理店契約を締結したと発表した。
今後、タイで実績のある電通総研の現地法人DENTSU SOKEN(THAILAND)(以下、電通総研タイ)が、現地に密着した製品販売と技術サポートを展開し、タイの「モノづくり」を支える設計・解析技術者に、競争力強化とイノベーション創出を実現する高品質なサービスを提供するとしている。
SCSKは20年以上にわたり、自動車をはじめとする国内製造業の顧客に、「モノづくり」に欠かせないシミュレーション技術、CAEソフト「ADVENTURECluster」を提供してきた。これにより、物理的な試作や実験をコンピューター上で再現・可視化し、製品の品質向上や開発期間の短縮、コスト削減に貢献してきた。
現在、日本の製造業約1万社の海外現地法人のうち、約8割がアジアに進出し、特にタイには自動車・電気分野を中心に1000社以上が拠点を構えている。こうした中、日本市場で培ったCAEの知見や実績に強みを有するSCSKと、現地の商習慣への理解とネットワークを有する電通総研タイが協業することで、日系・現地企業が抱える人材不足や開発コスト増といった課題解決に貢献できるとして、販売代理店契約を締結した。
SCSKと電通総研との協業では、CAE事業のグローバル展開の皮切りとして、まずは成長著しいアジア市場の中心であるタイでのADVENTURECluster展開を開始する。タイ市場では、以前より日系製造業向けに協業してきた電通総研タイの製造業顧客基盤(140社超)や、タイ市場に特有の意思決定プロセスや商習慣に精通した現地のノウハウを活用し、スピーディで確実な市場参入を可能とする。
また、電通総研タイはCAE分野で10年間にわたり販売・サポート実績を持つ現地スタッフ体制を有し、設計・解析の現場で抱える課題に直接寄り添いながら、「日本品質」のきめ細やかな技術サポートを提供するとしている。
SCSKと電通総研は、タイ市場での成功事例を積み重ね、CAE分野における協業を拡大し、CAEを活用したイノベーション創出と産業発展に貢献すると説明。タイ市場でのADVENTUREClusterのプレゼンス向上を図り、5年後に売上高年間3億円を目指すとしている。