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アビームコンサルティングとGXコンシェルジュ、サステナビリティ経営の包括的支援サービス「SSBJ/ESRSクイックアセスメントサービス」を提供
2025年9月1日 11:00
アビームコンサルティング株式会社と株式会社GXコンシェルジュは8月29日、サステナビリティ情報開示基準(SSBJ)への対応を起点に、企業のサステナビリティ経営を支援する新たなサービス「SSBJ/ESRSクイックアセスメントサービス」を提供開始した。
サービスでは、SSBJやESRS(欧州サステナビリティ報告基準)をはじめとする国内外の開示対応における現在地と課題をアセスメントによって明らかにし、サステナビリティ経営の戦略策定からシステム化の方向性の提示までの包括的な支援を約4週間で実現する。
2027年3月期以降、時価総額が3兆円以上の日本の上場企業から順次、SSBJ開示ルールへの準拠性や保証可能性を踏まえた正確な情報開示が求められるようになる。SSBJでは、業績見通しに影響を与えると合理的に見込まれる、サステナビリティ関連のリスクおよび機会に関する重要情報の開示が義務付けられる。
しかし、実務運用においては、マテリアリティ分析の進め方や、リスク・機会の定量的なインパクトの判断、GHG排出量(スコープ3)の算定方法など、企業ごとの裁量が大きく、保証人からの助言があっても、対応には高度な判断が求められる。さらに、連結財務諸表と同一のグループ範囲での開示を考えた場合、社内リソースのみで対応プロジェクトを推進し、網羅性・正確性・将来の保証対応まで見据えて推進するには限界があるとしている。
SSBJ/ESRSクイックアセスメントサービスは、短期間のアセスメントを起点に、サステナビリティ経営の戦略方針からシステム化の方向性までを包括的に検討することで、解くべき問いや課題、検討すべき論点とその全体構造(投資規模)を明らかにし、全体最適なアプローチの明確化と迅速な経営判断を可能にする。
約4週間を目安に、「保証可能性を考慮したSSBJ開示ルールへの準拠性・十分性」「グローバルルール/他社を踏まえた現在地と目指すべき姿の検討」「システム/データ化アプローチ」の3つの観点から、既存ドキュメントや開示情報の分析、関係者へのインタビューを実施し、アセスメント結果と簡易ロードマップを提示する。それらのアウトプットを用いて、経営層が自社の情報開示、サステナビリティ経営のあるべき姿、それにまつわるIT投資について意思決定できる状態を目指す。
サービスは、単なる形式的対応にとどまらず、法定開示を契機に、企業のサステナビリティ経営の基盤構築を実効的に支援する第一歩となることを目指す。
アビームコンサルティングによるサステナビリティ経営・システム導入知見と、GXコンシェルジュによる気候変動を起点とした制度面・技術面の専門的知見を融合し、実効性のあるアセスメントを実現する。
GXコンシェルジュは、親会社である住友商事株式会社のSSBJ対応を支援している。住友商事は64カ国・地域で多岐にわたる事業を展開しており、サステナビリティ情報開示においても豊富なノウハウを蓄積している。住友商事への支援を通じて得た知見を、サービスの設計にも反映している。
SSBJ/ESRSクイックアセスメントサービスの価格は450万円(税別)から。
両社は、グローバルトップの企業の多くがサステナビリティを経営の中核に据え、持続的な成長を実現している事例を踏まえ、SSBJ/ESRS対応を単なる開示にとどめず、価値創出につながる支援メニューを今後も拡充していくと説明。その一環として、保証取得に向けて、保証人との連携や社内体制の整備、開示データの作成など、企業の実務課題対応を支援する「第三者保証伴走支援サービス」の提供も予定する。