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アビームコンサルティング、業務知見とAI技術の融合で経営課題・社会課題を解決する「AIソーシング」を提供

 アビームコンサルティング株式会社は19日、人手だけでは対応が困難だった高度な経営課題・社会課題を解決し、企業成長・価値創出に貢献する新サービス「AIソーシング」を提供開始すると発表した。

 AIソーシングは、企業経営において専門的な知見やスキルを要する難易度の高い業務に対し、アビームコンサルティングの業務知見とAI技術を用いることで課題を解決するコンサルティングサービス。人的資本経営やサステナブルサプライチェーンなど、高度化するさまざまな経営アジェンダの推進を支援し、社会課題の解決や企業成長、価値創出を実現する。

 AIソーシングでは、アビームコンサルティングのプロジェクト実績によって導き出した課題解決の方法論や、分析アルゴリズムが蓄積されたサービスプラットフォーム「ABeam AI Platform」を活用し、企業経営におけるマテリアリティ(重要課題)の特定から、その解決や目的に沿った最適なAIサービス/ソリューションをデザイン・開発し、AIによる運用プロセスを構築する。これにより、専門性が高い業務の推進を実現し、これまで人手だけでは対応が困難だった高度な課題解決や価値創出を実現する。

 具体的には、企業の課題をヒアリングやワークショップなどを通じて、顕在化している影響や原因などの全体像を探り、優先度やインパクトの大きさを加味して解くべき課題を特定する。そして、それらの課題解決に向け、データ分析・機械学習などを用いたアナリティクス基盤を即時に構築し、生成AIや数理最適化、需要予測をはじめとしたアルゴリズムや、多種多様な業務ノウハウ・課題解決ノウハウが蓄積されたモジュールを組み合わせ、最適なAIサービスをデザイン・開発する。これらをML Opsのフレームワークを用いることで、AIによる高度な運用を可能にし、業務の最適かつスムーズな推進を実現する。

 AIソーシングの活用ユースケース例としては、「人的資本経営」「サステナブル調達」「ガバナンス強化」を挙げている。

 人的資本経営では、人的資本経営を推進するにあたって重要な要素となる、戦略に基づいて設定したKPI・KGIの集計とその変化のモニタリングを、AIにアウトソースする仕組みを構築。多種多様な人事データを戦略に沿った観点で連携し、分析・可視化することで、施策の効果測定を可能にする。これにより、人的資本経営に関する施策の評価・立案をデータドリブンで推進する。

 サステナブル調達では、需要予測や生産・調達計画、財務管理などの多様な調達業務を、AIにアウトソースする仕組みを構築。専門人材の不足解消や調達業務の効率化だけでなく、これまでベテランの経験と感覚に依存しがちだった曖昧な調達基準を、デジタル化によって客観的な定量基準にすることで、サプライチェーン全体のサステナビリティの実現や、不測事態におけるサプライチェーンレジリエンスの強化にも貢献する。

 ガバナンス強化では、従来の会計伝票を中心とした財務データだけでなく、非財務データも組み合わせた不正検知の仕組みをAIを用いて構築・運用。検知のスピードや精度を向上させるだけでなく、非財務データへの検知領域の拡大により、不正を根本から防止することが可能な高度な不正検知業務を実現する。

 アビームコンサルティングは、豊富なコンサルティング実績や知見、専門的なAI・データ活用知見を生かし、デジタルテクノロジーとイノベーションを組み合わせた新しい価値創造を推進し、さまざまな企業のサステナブルな経営と支援していくとしている。