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富士通Japanと青山学院大学、AIを活用した蔵書探索システムを開発 日常的に使っている言葉で探したい本を検索可能

 富士通Japan株式会社は15日、青山学院大学の研究所「革新技術と社会共創研究所」とともに、日常的に使っている言葉を入力することで、関連する図書をAIにより探索できる蔵書探索システムを開発したと発表した。なお富士通Japanでは、同システムを横浜市立図書館に導入する。

 富士通Japanでは革新技術と社会共創研究所と、図書館を中核とした新しい学習支援の創出を目指した「AIを活用した学びの支援」について、2019年から共同で研究を行っており、その一環として、文献探索におけるモデル化と、読書の頻度や図書館利用の頻度、探索に対する行動の傾向などに関して調査を実施してきた。

 その結果、探している文献のテーマやキーワードが明確でない段階や、興味や関心が潜在的な場合において、AIによる支援が有用と結論付け、AIを活用した蔵書探索システムを共同で開発したという。

 このシステムでは、図書館の利用者が図書を探す際に、タイトルや著者が定まっていない場合でも、例えば「ダイエットできる食生活に改善したい」といった、日常的に使っている言葉で探したい本の内容を入力することで、従来のキーワード検索では見つけられなかった図書を発見できるとのこと。

AIを活用した蔵書探索システムのイメージ

 また、探索結果から興味・関心に近い図書を選ぶたびに、関連度の高い図書へと展開していく仕組みになっているため、読書の意欲を呼び起こし、図書館の利用促進につながるとしている。

 なお、横浜市立図書館に導入されるシステムは、2024年1月15日から稼働を開始するとのことだ。