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ネットワールド、台湾Quanta Computerのベアメタルスイッチを発売

圧倒的な低価格とキャリアグレードの保守を武器に

 株式会社ネットワールドは24日、台湾Quanta Computerのデータセンター向けサーバー、スイッチ、ストレージ、ラック全製品を取り扱えるディストリビューター契約を締結した。その第1弾として、LinuxベースのネットワークOSを搭載できるベアメタルスイッチを同日より発売する。

 SDN(Software-Defined Network)が注目される昨今、ODM/OEM向けで低価格なホワイトボックススイッチにオープンなネットワークOSを搭載して活用するケースが増えている。同社のベアメタルスイッチは、キャリアグレードの性能と低価格を両立するのが特長で、世界中のクラウド事業者にて採用されているという。

 Facebook社が主導する「Open Compute Project(OCP)」仕様に準拠したオープンなハードウェア設計で、Broadcomの汎用ASICチップセットを採用することで、高性能と低コストを実現している。

 ラインアップは1Gbpsの「1000シリーズ」、10Gbpsの「3000シリーズ」、40Gbpsの「5000シリーズ」の3種類で、主にクラウドデータセンター事業者向けの「3000/5000シリーズ」には、PHYレスの設計を採用したモデルもあり、コンポーネントを少なく、さらに低遅延・低消費電力を実現したとのこと。

 Cumulus Networks社やBigSwitch Networks社などのSDN対応ネットワークOSをインストールし、「VMware NSX」などにも接続できるSDNスイッチとして活用できる。国内ではCTCとネットワンが同スイッチに搭載可能なネットワークOSを扱っており、彼らとともにクラウドデータセンター事業者への訴求を図る。また、Quanta Computerも自社製OSを開発しており、それを搭載した汎用スイッチも近日中にネットワールドが発売する予定。

 価格は、1000シリーズ・Quanta OS搭載型が28万円(税別)、3000シリーズ・ベアメタルが99万円(同)、3000シリーズ・Quanta OS搭載型が129万円(同)から、5000シリーズ・ベアメタルが159万円(同)、5000シリーズ・Quanta OS搭載型が219万円(同)。これらは一般的なEthernetスイッチの平均的な価格と比べて20~70%の価格という。

 ネットワールドはこの価格競争力に、日本全国をカバーするキャリアグレードの保守メニューを加えて、市場へ展開。Quanta Computerと国内大手保守企業とも協業し、日本語対応のコールセンターを配備、「後出しセンドバック」「先出しセンドバック」「平日オンサイト」「24時間365日オンサイト」などの保守を提供する。

 今後は、Quanta Computerのホワイトボックスサーバーも販売する予定だ。

川島 弘之