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NEC、陸上自衛隊に「野外通信システム」を納入

異種無線機の海自・空自とも相互通信が可能に

 NECは20日、高速かつ広域にわたる通信ネットワークを迅速に構築可能で、災害対策にも有用な陸上自衛隊向け「野外通信システム」を納入したと発表した。

主な構成品

 陸上自衛隊現有の方面隊電子交換システム、師団通信システム、および各種機能別無線機の後継として方面隊および師団などに2013年度より装備。方面隊・師団などの指揮・統制・情報伝達のための通信を継続的に確保する。

 ソフトウェア無線技術を採用し、各種無線機として動作するアプリケーションを無線機にインストールすることで、異種無線機との相互通信も実現。従来、互換性がなく直接連絡が取れなかった海上・航空自衛隊や、防災無線をはじめとする関係省庁などとも通信確保できるなど、陸上自衛隊における野外の通信基盤構築に寄与する。

野外通信システムの概要

 NECは、今回の野外通信システムの開発・製造で得られたソフトウェア無線技術の知見を基盤技術として、デジタル化が進む消防無線や列車無線など民政向けにも開発・販売を進める方針。

川島 弘之