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ゲットワークス、鎌倉製作所のコンテナ型データセンター用空調機「AirX」を実証
2025年10月20日 12:35
株式会社ゲットワークスは20日、株式会社鎌倉製作所と協業し、新潟県湯沢町で株式会社GXテクノロジーと共同運営するコンテナ型データセンター「湯沢GXデータセンター」で、コンテナ型データセンター用のハイブリッド空調機「AirX」の実証を行うと発表した。
ゲットワークスでは、生成AIが進化を続ける中で、サービスの基盤となるGPUサーバーの需要もまた増加の一途をたどっているが、高負荷のサーバーを稼働させるデータセンターには膨大な電力供給はもちろんのこと、これらのサーバーを安定して稼働させるための冷却能力も同時に求められていると説明。また、冷却に用いる空調機にはIT機器と同様に多量の電力や水資源が必要となり、多くのデータセンターはサーバーの運用と環境保護の両立に苦慮している状況だとしている。
こうした状況の改善に向け、ゲットワークスは、産業用屋上換気装置「ルーフファン」や地下水を利用した空調機「GEO-AQUA System」の開発・製造を行う鎌倉製作所と協業し、コンテナ型データセンター用のハイブリッド空調機「AirX」の実証を自社のコンテナ型データセンターで行う。
AirXは、冷水コイル、直膨コイル、外気冷却機構を備えたハイブリッド構造を持つ空調機で、コンテナ型データセンターを設置した環境の温度に合わせて最適化された冷却方式を自動で選択し、コンテナ内の熱を奪い、冷却する。
季節や立地環境によって大きく気候が異なる日本では、一定の冷却能力を持つ空調機では過不足が生じることが多く、限られた資源を無駄に使ってしまうことも少なくないという。AirXは、環境負荷を低減しつつ最適な冷却能力でGPUサーバーなどの高負荷IT機器を冷却でき、省エネルギーのクリーンデータセンターを構築できるとしている。
実証は2026年1月を予定しており、検証を経て、ゲットワークスが今後新設するコンテナ型データセンターへの導入を計画する。
ゲットワークスでは、AirXと、現在使用しているシュナイダーエレクトリック製水冷式局所冷却空調機「Uniflair Chilled Water InRow Cooling」を組み合わせることで、より高負荷な最新GPUサーバーの稼働を実現し、国内のAI・ITインフラ基盤の拡充に貢献するとしている。