ニュース

レノボ、ディスプレイ脱着式では国内最軽量Ultrabook「ThinkPad Helix」発表

レノボ・ジャパン株式会社 Think製品事業部 部長 仲西和彦氏

 レノボ・ジャパン株式会社は9日、脱着式のウルトラブック「ThinkPad Helix」を発表した。4月下旬発売で、法人向けは5モデルを用意し、予想価格は16万8000円前後~23万5000円前後。

 レノボ・ジャパン株式会社 Think製品事業部 部長 仲西和彦氏は、登場から20年、ThinkPadは世の中の環境に合わせて製品開発を行ってきたとして、「以前はパソコンですべてをやる、パソコンで何でもできるのが重要だったが、スマートフォン、タブレット、国によってはスマートTVとさまざまなパーソナルデバイスがある現在は、異なるデバイスを使い分けるのが重要」だと指摘。

 「レノボは“PC+”というコンセプトの下、時代に合ったパーソナルデバイスに要求される使い勝手や必要性を追求し、またそれを実現するためにイノベーションを起こすことを重要視してきた」と語った。見た目でイノベーションのわかりやすい例としては、USB接続のモバイルモニターや、ThinkPad X1 Hybrid(Windows/LinuxのデュアルOS搭載ノート)などを挙げた。一方、ThinkPad X1 CarbonやThinkCentre M92p Tinyなどは、「薄い」「小さい」を実現するために、見た目では従来製品とあまり変わらないが、イノベーティブな開発を行っているとした。

 今回発表する「ThinkPad Helix」は見た目と内部と、両方の面でイノベーティブな製品となっているとした。

「ThinkPad Helix」ドック装着時
キーボードドック
タブレット利用時
ノートPCスタイルとは逆に、キーボードの反対側にディスプレイがくる形

脱着式Ultrabookでは国内最軽量

レノボ・ジャパン株式会社 ThinkClient Brand Manager土居憲太郎氏

 「ThinkPad Helix」はタブレット部分が最軽量モデルで約785g、キーボード・ドック部が約820g。レノボによれば、合計で約1.6kgの重量は脱着式Ultrabookとしては日本で最軽量モデルになるという。

 「ThinkPad Helix」はタブレット部とキーボード・ドック部が分離する機構を採用。ノートブックモード、キーボード・ドック部を取り外したタブレットモード、液晶部分を外側にして、閉じた状態で使用するタブレット+モード、液晶部分を外側にしてキーボード・ドック部分をスタンドとして使うスタンドモードの、4つのモードで利用できる。

 CPUはインテル Core i7-3667U(2.0GHz)、Core i5-3427U(1.8GHz)から選択可能。メモリは4/8GB、SSD 128/180/256GBを搭載。OSのプリインストールはWindows 8 Pro(64bit)のみ。Windows 7はドライバーのみ提供する。

 なお、Windows 8(64bit)、Windows 7 Home Basic(32/64bit)、Home Premium(32/64bit)、Professional(32/64bit)、Ultimate(32/64bit)についてはプリインストールは用意しないものの、稼働確認済みOSとなっている。

 ディスプレイは1920×1080ドット表示の11.6型IPS液晶を搭載、10点マルチタッチパネルとゴリラガラスを採用している。ディスプレイは外部接続時最大2560×1600ドットの表示が可能。

 インターフェイスは、タブレット本体はUSB 2.0×1、Mini-Desplay×1、マイクロフォン・ヘッドフォン・コンボジャック×1、電源ジャック×1を装備。キーボードドッグ側は、Mini-Display×1、USB 3.0×2、マイクロフォン・ヘッドフォン・コンボジャック×1、電源ジャック×1を装備する。

 キーボードドック側にはセキュリティー・キーホールも装備しており、ケンジントンロックなどが利用できる。セキュリティー・キーホールはタブレットのイジェクトレバーと連携しており、ケンジントンロック使用時にはタブレットが外せない構造を開発、採用した。

 Wi-FiはインテルCentrino Advanced-N 6205s a/b/g/nを採用し、IEEE 802.11 a/b/g/nおよびBluetooth 4.0に対応する。イーサネットポートは装備していないが、オプションのUSB 2.0イーサネットアダプターを利用することで有線LANも利用できる。

 デジタルマイクロフォンと、前面200万画素、背面500万画素の内蔵カメラ、DOLBY HOME THEATER v4を搭載する。センサー類は、加速度センサー、デジタルコンパス、Ambient Lightセンサー、GPS、ジャイロスコープを内蔵。上位モデルではNFCも搭載する。

 本体サイズはタブレット本体が296.1×187.3×11.6mm、キーボードドック装着時は296.1×226×20.4mm。重量はタブレット本体がモデルにより787~835g、キーボードドック装着時は1.61~1.66kg。

 バッテリーは、タブレット本体は42Whのリチウムイオンバッテリー、キーボードドックは28Whのリチウムイオンシステムバッテリーを内蔵する。使用時間はタブレット時約8時間、キーボードドック装着時約12時間。充電時間はタブレット時約2.2時間(使用時)、キーボードドック装着時は約2.7時間(使用時)。

 キーボードドックは6列配列の89キーフルサイズ・キーボードを搭載。配列はJISひらがな配列で、トラックパッドと5ボタンクリックパッドを内蔵する。

ThinkPad Helixのトラックポイント・キャップは従来品よりも1mmほど高さが低くなった
Ultrabookとタブレット、両方のニーズを満たす製品として開発された
軽快にシステムを利用するための冷却技術
ユーザビリティ重視の機構設計
ケンジントン・ロックフォール使用時はタブレットの取り外しができない
堅牢性を担保しつつWi-FiとNFC通信が快適に行えるよう、ハイブリッド機構を採用
堅牢性と機能を支える素材

(工藤 ひろえ)