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IIJと三菱HCキャピタル、カーボンニュートラル目指す企業を支援する製造業向け「省エネIoTパッケージ」を提供

 株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)と三菱HCキャピタル株式会社は10日、製造業におけるカーボンニュートラルを目指す取り組みに必要な、IoTセンサー、ネットワーク、可視化プラットフォームを一括で提供する「省エネIoTパッケージ」を共同で開発し、提供開始すると発表した。

 両社は、IIJが保有するIoTプラットフォームと、三菱HCキャピタルが保有するファイナンスおよびアセットマネジメント機能を組み合わせることで、データ可視化を通じた企業のDX推進による課題解決を支援するプラットフォームの協働組成に向けて協議を進めてきており、協業の第一弾として省エネIoTパッケージを提供する。

 省エネIoTパッケージは、IIJのIoTシステムを活用して、工場内におけるエネルギー使用量(消費電力量)を生産ラインの工程ごとに細かく計測し、ビルの管理システムや生産情報と合わせて原単位でのエネルギー使用量を可視化する。また、三菱HCキャピタルの「CO2可視化支援サービス」が提供するフレームワークに基づき、エネルギー使用量からCO2排出量を適正に算定し、排出量の削減目標設定を支援する。

 空調、照明、電気メーター、製造ラインの各種機器など、部品や製品製造にかかるすべてのエネルギー使用量を、スマートメーターやCT(電流)センサーなどから自動で取得。センサーは生産ラインを停止することなく取り付けが可能で、設備稼働に影響を与えない。取得データはクラウドに保存され、エネルギー使用量は専用画面で閲覧できる。

 工場内における詳細なエネルギー使用量を、設備の稼働データや生産情報とひも付け、部品や製品製造にかかる原単位でのエネルギー使用量の分析が行える。省エネ対応だけでなく、取得データや分析情報は、生産性向上や設備保全などスマートファクトリーにも応用できる。

 三菱HCキャピタルのCO2可視化支援サービスにより、エネルギー使用量からCO2排出量を算出し、その算定結果をもとにした削減目標の設定を支援する。そのほかに、より省エネ効果の高い設備への切り替えや、最適な運転計画の提案、再生可能エネルギーや環境証書の提供など、削減目標の達成に向けたソリューションの提案にも対応する。

 IIJが提供するIoTデバイス、ネットワーク、クラウド、取得データを可視化するアプリケーションと、三菱HCキャピタルのファイナンスおよびアセットマネジメントを組み合わせてサブスクリプションで提供するため、顧客は機器などの購入は必要なく、初期コストを抑えて導入できる。

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