キヤノンMJとサイバートラストが協業、「DigitalWork Accelerator」にeシール自動付与機能を搭載

　キヤノンマーケティングジャパン株式会社（以下、キヤノンMJ）とサイバートラスト株式会社は16日、企業間でやり取りされる電子文書の安全性と信頼性を強化するため、電子文書の真正性や非改ざん性を確保するトラスト分野での協業を開始すると発表した。

　協業により、キヤノンMJが提供するデジタルドキュメントサービス「DigitalWork Accelerator電子取引管理サービス」で管理するPDF形式の電子文書に、サイバートラストの「iTrust リモート署名サービス」を活用したeシール自動付与機能を2026年1月下旬に提供開始する。

「DigitalWork Accelerator」eシール付与機能概要

　企業間でやり取りされる帳票や文書の電子化に伴って、発行元のなりすましや内容の改ざんといったリスクも高まっている。こうした電子文書の信頼性を客観的に担保する仕組みとして、政府主導で「eシール認定制度」の整備が進められている。

　eシールは、社印や組織印の電子版となる、電子文書の発行元とその内容の改ざんがないことを証明するデジタル署名技術で、国内において、PDFなどで作成された請求書や領収書、品質保証書や資格証明書に付与するほか、大学などの教育機関が成績証明書や卒業証明書にeシールを付与している。

　キヤノンMJとサイバートラストの協業では、キヤノンMJのデジタルドキュメントサービス「DigitalWork Accelerator」と、サイバートラストの「iTrust リモート署名サービス」および「iTrust eシール用証明書」を連携し、DigitalWork Acceleratorで管理するPDF形式の電子文書にeシールを自動付与する機能を提供する。

　同機能により、企業間取引における請求書や見積書などの取引関係書類や各業種・業務で発生する書類の発行において、発行元の証明が担保され、なりすましや改ざんのリスクを軽減する。また、文書の真正性を保証することで、信頼性の高い取引環境を構築し、受領者の確認作業の負担を軽減するとともに、企業間取引の透明性向上と業務の効率化に寄与する。

　サイバートラストは、電子署名用認証局およびリモート署名サービスについてJIPDECの審査基準に適合した「JIPDEC トラステッド・サービス登録」を取得しており、厳格な運用体制のもと「iTrust eシール用証明書」と「iTrust リモート署名サービス」を提供することで電子文書の信頼性と真正性を確保する。

　キヤノンMJは、今後もサイバートラストと連携し、業種・業務ごとに発生する多様な書類へのeシール付与を通じて、顧客の業務効率化や信頼性の向上に貢献し、トラスト領域における新たなビジネスモデルの確立を目指す。