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IFSとPwCコンサルティング、エネルギー産業などに向けた投資最適化・アセットマネジメント高度化支援で協業
2025年4月1日 11:00
IFSジャパン株式会社(以下、IFS)とPwCコンサルティング合同会社は3月31日、電力、ガス、石油業界などのエネルギー産業をはじめとした設備を保有する企業の投資最適化・アセットマネジメント高度化に向け、協業を開始すると発表した。
両社は、日本のアセットマネジメントを取り巻く環境は、より複雑化し、不確実性が高まっていると説明。その要因は、高経年化した設備の増大や労働者人口の減少、熟練者の引退に伴う技能・知識の喪失、市場競争の激化による設備投資先の厳選などが挙げられ、そうした中で、設備の安全・安定の維持を、効果的かつ効率的に行う必要性が生じているとしている。
設備管理は以前から、特定の熟練者がその経験則によってリスクや故障タイミングを見極め、必要なメンテナンスを精査した上で実行してきたが、引退に伴う技能・知識の喪失で、その精度が失われつつあると指摘。また、中長期の設備投資計画は人手で情報を集約・分析するため、意思決定に至るまでに多くの時間を要しており、さらには、環境変化や保有設備の稼働状況、需要状況などを設備投資計画に反映する必要があるが、環境が複雑化し、経験・勘に基づいてそれを行うことは限界を迎えつつあるとしている。
こうした状況を踏まえ、今後は、設備の状態診断、予知分析などのアセットマネジメント高度化と併せ、データドリブンな投資判断を実践していくことが重要だと説明。これらは部署や業務領域ごとに独立してではなく、企業全体で実現される必要があり、そのためには外部情報を含めたデータ統合と業務変革が求められるとしている。
IFSは、設備の新設や修繕などの中長期の投資計画を最適化するCopperleafソリューションを提供し、設備のリスク、コスト分析、およびデータを基にした投資の意思決定へと貢献する。グローバルだけではなく、国内でも採用実績が出始めており、高度な設備管理の実現に向けて注目されているという。
PwCコンサルティングは、外部環境の劇的変化にあって、クライアントがレジリエントで持続可能な成長・競争力強化を実現できるよう支援している。環境変化への対応や制度適用を円滑に実現するため、設備投資・アセットマネジメントに関わる戦略策定からEAMなどシステム導入、業務変革や変革後の業務定着、人材育成およびチェンジマネジメントまで、包括的に支援する。
協業により両社の強みを掛け合わせ、一体となって当該施策を提供することで、企業の投資や設備管理の全体最適化という変革を実現するとしている。