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オラクルが「Java 24」をリリース、耐量子暗号など24の機能改善を実施

 米Oracle(以下、オラクル)は現地時間18日、プログラミング言語および開発プラットフォームの最新バージョンとなる「Java 24」を提供開始したと発表した。オラクルでは、Java 24 (Oracle JDK 24)は、開発者の生産性を最大限に高め、イノベーションを推進する数千もの改善を提供し、プラットフォームのパフォーマンス、安定性、セキュリティの強化を通じて、組織のビジネス成長を加速するとしている。

 Java 24では、JDK Enhancement Proposal(JEPs)に基づく24件の機能改善などが行われた。

 セキュリティ・ライブラリでは、JEP 496(量子耐性のあるモジュールlatticeベースのキー・カプセル化メカニズム)と、JEP 497(量子耐性のあるモジュールlatticeベースのデジタル署名アルゴリズム)を実装。この機能は、ポスト量子時代への対応に向けた重要なステップであり、最終的にはJavaプラットフォームにポスト量子暗号(PQC)サポートを提供することになるとしている。

 パフォーマンスおよびランタイムに関する更新では、JEP 483(事前クラス・ローディングおよびリンク)として、HotSpot Java仮想マシンが起動した際に、アプリケーションのクラスをロードおよびリンク済みの状態で即座に利用できるようにした。これにより、開発者の生産性を向上させ、起動にかかる時間を短縮する。

 また、JEP 490(ZGC:非世代別モードの削除)では、Z Garbage Collector(ZGC)の非世代別モードを削除することで、2つの異なるモードをサポートする必要がなくなり、メンテナンスコストを削減できるとしている。

 JEP 491(ピン留めなしで仮想スレッドを同期)では、同期メソッドやステートメントを使用するJavaコードやライブラリのスケーラビリティを拡張し、開発者の生産性を向上させる。仮想スレッドがその元となるプラットフォーム・スレッドを解放できるようにすることで、開発者はより多くの仮想スレッドにアクセスし、アプリケーションのワークロードを効率的に管理できるとしている。

 このほか、試験段階やプレビューを含む機能強化やアップデートが行われている。