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MRIとPKUTECH、共同で技術開発したFAQソリューション「Egeria-Search」を提供

 株式会社三菱総合研究所(以下 MRI)は7日、株式会社PKUTECHとの共同研究を通じて開発した、企業内外からのさまざまな問い合わせに対して精度よく回答する技術を活用したFAQソリューションを、PKUTECHが「Egeria-Search(エゲリアサーチ)」として提供開始すると発表した。

 MRIとPKUTECHは2024年4月に、既存のFAQに存在する問い合わせに対して、誤情報を防ぎつつ高速に回答する「FAQ要約回答」と、既存のFAQにない問い合わせに対して、時間をかけて高精度な回答を生成する「FAQ自動生成」の技術開発を発表した。その後、さらなる技術開発・ソリューション化を進め、今回PKUTECHからEgeria-Searchとして提供開始する。

 Egeria-Searchは、「既存のFAQやマニュアルを登録するだけで利用が始められる手軽さ」と「生成AIを用いた高精度な回答を蓄積し、使い続けるほど精度があがる仕組み」を併せ持つソリューション。

 問い合わせ対応業務では、「たくさんのFAQの中から適切な回答を探すために時間が掛かる」「即時に回答しようとすると誤った回答をしてしまう」「FAQにない質問があった場合、回答に手間と時間がかかる」「FAQの作成・更新に手間と時間がかかる」といった課題を抱えている。

 これらの課題を解決するために、Egeria-Searchでは、MRIとPKUTECHが開発した「FAQ回答要約」と「FAQ自動生成」技術を活用し、「FAQの高速検索・適切な回答提示」「FAQにない質問への回答の自動生成」「マニュアル取り込みの簡素化(PDFの図表、画像データも取り込み可能)」を実現した。高速な回答と新たなFAQ生成を用いた2段階の課題解決、複雑なマニュアル取り組みの自動化は、共同研究で開発した独自の技術になるという。

 これにより、導入時の既存のFAQやマニュアルの登録が容易になり、利用開始後は実際の質問をもとにFAQが新たに生成・蓄積されるため、FAQの新規作成・更新負荷が軽減するとともに、利用を継続すると回答の精度も向上すると説明。また、図表や画像を含むマニュアルもAIが自動で処理を行うため、最新の情報を即座にFAQに反映できるとしている。

 MRIとPKUTECHは、共同研究や連携を深め、問い合わせ対応・FAQソリューションの高度化を進めると説明。また、今回の取り組みを通じて得られた成果を、MRIの生成AIソリューション「ララサポ」のラインアップ拡充やコンサルティングに活用し、品質・生産性向上と業務負荷軽減に貢献するとしている。

匠AI、ララサポと取り組みの関係