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LiLzとNTTファシリティーズが実証実験、AIを用いた建物点検業務の代替ソリューションの実用性を検証
2024年12月3日 17:07
LiLz株式会社(以下、リルズ)と株式会社NTTファシリティーズは3日、施設管理サービスのDX化による効率化・品質向上を目的とした共同検証を開始すると発表した。技術者が施設において行っている建物点検業務の一部を、AIによって代替可能かどうかを検証するという。
現在の建物維持管理業界では、施設管理技術者の担い手不足や労務費高騰などが施設所有者・管理者にとって大きな課題になっており、建物の維持管理業務のDX化が待ち望まれているものの、同業務における日常点検は、アナログメーターの管理だけではなく、技術者が対象設備ごとに多様な状態変化を目視で確認し、異常の判定を行う必要があるため、AIなどによる画像検知が困難な領域とされていたとのこと。
そこでリルズでは、NTTファシリティーズと共同で、2023年度より、建物日常点検における画像異常検知AI「LiLz Guard」への代替化検証に取り組み、モデル設備機械室における目視点検では、技術者の目視精度以上(検出率97%)で異常を検知し、ビル運営の管理品質向上に寄与できることを確認している。
両社はこうした結果を踏まえて、AIとIoTカメラを活用した技術活用・導入推進に向け、東京/大阪エリアのNTTファシリティーズ管理建物13件において、画像異常検知AIを導入し、本格導入に向けたPoCによる効果検証を行うこととした。
両社では2025年3月まで、NTTファシリティーズ管理物件13ビルで技術者の目視点検を代替するソリューションの検証を進め、2025年4月から、NTTファシリティーズ管理物件へ代替ソリューションを導入し、本格運用を開始したい考え。また、目視以外の五感代替ソリューションも、今回の共同検証によって段階的に実証を進め、順次導入を目指すとしている。