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三桜工業、データセンター向け水冷冷却装置でコンパクト設計の新機種を開発

 三桜工業株式会社は20日、データセンター向けの水冷冷却装置の新機種(フィンパイプタイプ冷却装置)を開発したと発表した。

 フィンパイプタイプ冷却装置は、2月に発表したパイプタイプ冷却装置(リアドア式)と同様に、データセンターのサーバーラック背面に取り付け、排熱される高熱を水冷冷却する機能を持つ製品の新機種。構造上の特長として、パイプ表面をフィン付き加工とすることで熱交換率を高め、それにより前機種同等の熱交換性能でありながら、機器の奥行寸法を4分の1に削減、重量も2分の1に削減した。

 寸法・重量ともコンパクトな設計としたことで、データセンターなどに設置されている既存のサーバーラックの背面ドアへの取り付けが可能となり、新たな専用サーバーラックの導入や奥行きを増やすための拡張フレーム装着が不要となるため、経済性、保守作業性などが優位性となるとしている。

 また、製品を複数枚重ねることで熱交換能力を高められるため、ラック背面全体ではなく一部分だけを集中的に冷却するといった活用方法も可能としている。

 三桜工業では、ガソリン配管・ブレーキ配管など自動車の重要保安部品、2020年のスーパーコンピュータ「富岳」の水冷冷却配管部品を手掛けている実績に基づき、今後もデータセンターのサーバールーム内における水漏れリスクへの懸念を払拭する高い品質と、環境負荷低減にも資する水冷システム用製品を提供していくとしている。