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デル・テクノロジーズ、「Dell NativeEdge」の拡張によりAIのエッジ展開・拡張・利用を簡素化
2024年11月15日 14:32
米Dell Technologies(以下、デル・テクノロジーズ)は現地時間12日、エッジ運用ソフトウェアプラットフォーム「Dell NativeEdge」の強化を発表した。これにより、AIのエッジ展開、拡張、利用が簡素化されるとしている。
デル・テクノロジーズでは、ますます多くの企業がデータをエッジに置くようになり、AIによって新たなエッジ ワークロードが加速している中で、AIモデルを複数のエッジロケーションへ展開して管理するための、俊敏性に優れ安全なコネクテッドシステムへの需要が高まっていると説明。今回の強化は、これらのニーズに応えるものだとしている。
Dell NativeEdgeは、大規模環境におけるセキュアなデバイスオンボーディング、リモート管理、マルチクラウドアプリケーションオーケストレーションを実現する、エッジ運用ソフトウェアプラットフォーム。「Dell AI Factory」の一部で、AIソフトウェア統合および高可用性(HA)機能により、エッジへのAI展開と管理に、レジリエンスと信頼性を提供する。
今回の強化により、Dell NativeEdgeソフトウェアでDell PowerEdgeサーバーやOptiPlex、Precisionワークステーション、Dell Gatewaysをはじめとする「NativeEdgeエンドポイント」のマルチノード高可用性(HA)クラスタリングが可能になった。NativeEdgeソフトウェアにより、これらのエンドポイントをクラスタ化またはグループ化して、単一システムのように扱える。
高可用性(HA)機能により、ネットワークの中断やデバイスの障害が発生した場合でも、重要なビジネスプロセスやエッジのAIワークロードを維持できる。また、仮想マシン(VM)の移行と自動化アプリケーション、コンピュートおよびストレージのフェールオーバー機能が、より高い信頼性で継続的な運用を実現する。小売店舗から電気・ガス・水道などの公益企業まで、多様な環境にわたり、変化するワークロード需要へ簡単に適応させられる。
NativeEdgeエンドポイントを、Dell PowerStoreやDell PowerVaultといった外付けストレージと統合することで、1ティア/2ティア/3ティアソリューションの汎用性を備えたAIモデルのトレーニングと展開を、エッジでサポートできる。
また、AI推論をエッジに実装している企業にとって、数百、数千のエッジロケーションへのAIアプリケーションやソリューションの展開は、手間と時間を要するが、55以上の事前構築済み「NativeEdge Blueprints」の包括的なカタログの提供により、組織が選択するAIアプリケーションとフレームワークの展開を自動化して、価値実現までの期間短縮を可能にする。NativeEdge Blueprintsが、新しいユースケースとAI推論機能をエッジで確立して展開するための簡単で手軽な手段を提供することで、手動によるセットアップ時間を短縮し、ミスやエラーも減らせるとしている。
拡張したカタログのうち、Apache Spark、Apache Airflow、MLflow、Grafanaなどのオープンソースツールは、エッジのユースケース用にカスタマイズされている継続的なMLOpsワークフローをサポートし、AIで強化されたソリューションの迅速かつ効率的な展開を実現する。
Aveva Unified Operations Centerは、統合オペレーション、ビルシステム、マスタープランニング、インテリジェントアーバンモビリティー、重要な接続環境などの、都市インフラストラクチャーのモダナイズを促進する。
EPIC iOは、小売業向けのリアルタイム分析によって、店舗内における買い物客の購買体験を向上する。
Dell Data Collectorは、センサーおよびIoTデバイスからデータを収集し、さまざまなロケーションに、ほぼリアルタイムで転送する。Dell Data Lakehouseを使ってこれらのデータへのクエリを実行して、リアルタイムのインサイトとAIワークロードに活用できる。
インテルGetiソフトウェアソリューションは、エッジにおけるコンピュータービジョンAIモデルの開発を促進する。
NVIDIA AI Enterpriseソフトウェアプラットフォームのアップデートは、「NVIDIA NIMマイクロサービス」も含まれており、開発者はAI推論機能をより効率的かつ安全にエッジに展開できる。また、手動でのセットアップ時間を短縮し、ミスやエラーも最小限に抑えられる。
Dell Services for NativeEdge Blueprintsは、デル・テクノロジーズの検証済みアプリケーションおよび顧客が保有するアプリケーション向けのカスタム「NativeEdge Blueprints」の設計・開発を支援し、NativeEdgeソフトウェアを使ったシームレスな展開オプションを提供する。
NativeEdgeの機能強化は、2025年1月に提供開始予定。NativeEdgeを使用する顧客は、NVIDIA GPU用のNVIDIA AI Enterpriseライセンスをデル・テクノロジーズから直接購入して有効化することで、NativeEdgeの展開とサポートを簡素化できる。