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ソニーのAI予測分析ツール「Prediction One」、学習データや予測分析のステップを可視化する新機能を追加

 ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社は15日、AI予測分析ツール「Prediction One(プレディクション ワン)」において、利用者がスムーズにAI活用を進められるよう、学習データや予測分析のステップを可視化する新機能を追加すると発表した。

 Prediction Oneは、機械学習やプログラミングなどの専門知識がなくても、数クリックの簡単な操作で予測分析を行えるツール。勘や経験に頼りがちだった業務をAIで行うことで、業務効率化や属人化解消を支援できる。

 新機能のうち「インサイト生成機能」は、AI予測分析のはじめのステップである「学習」フェーズにおいて、ユーザーがインポートした学習データから読み取れる内容を、グラフ等で可視化して表示するもの。データに「どのような値が」「どれくらい入っているのか」を把握できるため、データの傾向をつかめるという。

 なお同機能は、機械学習における重要なプロセスの1つであり、モデルを構築する前にデータを可視化し洞察を得る「EDA(Exploratory Data Analysis)」の役割を簡易的に代替するもので、データに関する全般的な理解と、モデルの精度向上のヒントを得るために役立つとのこと。

 Prediction Oneは、デスクトップ版、クラウド版が提供されているが、インサイト生成機能は両方で利用できる。

インサイト生成機能の画面イメージ。左上の図からは、利用者がインポートした来店者数に関するデータのある項目では、約318~378の値がボリュームゾーンであることがわかるという

 2つ目の「進め方ガイド機能」は、予測分析のステップにおいて、“何をどのような順番で進めていけばいいかわからない”といった課題に対応するため、ツール上で進め方をガイドする機能。予測分析のTO DO全体を把握でき、各タスクにチェックを付けながら進められるので、スムーズな進捗管理を行えるとした。

 さらに、予測分析を行うにあたって知るべき基礎知識が各タスク画面上に表示されることから、ユーザーのスキルアップにもつながるとしている。

 ソニーネットワークコミュニケーションズでは、進め方ガイド機能によって予測分析の全体像とステップを理解することで、ユーザーのAI活用に対するハードルを下げ、予測分析のはじめの一歩を安心して踏み出せるようにサポートしたい考えだ。

 なお同機能は、クラウド版で利用できる。

進め方ガイド機能の画面イメージ

 このほか今回は、利便性向上のため、作成したモデル/データの一括削除を行える機能が追加されている。