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東芝デジタルソリューションズ、障害対応機能を強化したビッグデータ・IoT向けDB「GridDB EE 5.7」を提供
マネージドサービス「GridDB Cloud」では月額8万円台の新プランを提供
2024年10月16日 11:00
東芝デジタルソリューションズ株式会社は15日、ビッグデータやIoTデータの管理に適したデータベース「GridDB Enterprise Edition(EE)」の新バージョン「GridDB 5.7 EE」を提供開始した。
GridDBは、東芝デジタルソリューションズが開発したスケーラブルなNoSQLデータベース管理システム(DBMS)で、特にIoTなどの時系列データの処理に最適化されている。東芝グループが推進するサイバーフィジカルシステム(CPS)を支えるデータ基盤として活用されており、製造業やエネルギーなど多岐にわたる分野で導入され、その効果が実証されている。
GridDB 5.7 EEでは、ペタバイト規模のデータを扱うIoTシステムにおけるサーバーやネットワーク機器などの、障害に対する復旧対応能力を強化した。ハードウェアのどこかに障害が発生すると、障害の起きた機器を切り離してシステムを再開させる必要があり、これまではこの切り離し処理に1分前後の時間がかかっていたが、GridDB 5.7 EEでは、この時間を20秒前後に短縮した。また、データベースの更新処理途中で障害が発生した場合、データベースを正常な状態に戻す必要があるが、この時間を従来の約5分の1に短縮した。これらにより、ハードウェア障害が起きても停止時間を最小限にしたい、ミッションクリティカルなシステムの要望に応えられるようにした。
また、大量データの分析における検索処理時のシステム安定性を向上。大規模システムにおいて、大量のデータにアクセスするような重い検索を実行すると、CPUやメモリなどのリソースがその処理に専有されてしまい、他の処理が遅くなるという課題に対して、GridDB 5.7 EEでは、リソースの配分を最適化することで、重い検索が実行されても他の処理への影響を小さくし、システムとしての安定性を向上させた。
Python対応も強化し、データベースにアクセスするクライアントサイドにおいて、Python標準のDBAPI2(Python言語におけるデータベースアクセスの標準API)をサポートし、PythonでのSQLインターフェイス利用が可能になった。
また、IoTシステムのコアとなるデータ基盤を素早く導入したいユーザーに適した、クラウドマネージドサービス「GridDB Cloud」の新バージョン「GridDB Cloud 2.5」も提供開始した。
GridDB Cloudでは、事業をスモールスタートしたい企業のデータ基盤として「無料プラン」を提供しているが、GridDB Cloud 2.5では「無料プラン」でスタートした企業の事業が拡大し、データ量や処理能力の増強が必要になった場合に最適なプランとなる、月額8万7700円(税別)の「シェアード」プランを追加した。