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セゾンテクノロジー、ファイル連携ミドルウェアの新版「HULFT10」を発表

 株式会社セゾンテクノロジーは10日、ファイル連携ミドルウェア「HULFT」の最新バージョンとなる「HULFT10」を12月10日に提供開始すると発表した。

 HULFTは、企業活動において発生する売り上げデータや顧客情報、ログデータなど、ITシステムに蓄積されたデータの送受信を行うファイル連携ミドルウェア。

 HULFT10は、2014年に登場した「HULFT8」以来、2024年2月に提供を開始したAmazon ECSなどのコンテナ対応版に続く、第二弾のメジャーバージョンアップとなる。

 利用範囲を拡大し、オンプレミスやレガシーシステム、IaaSまで幅広くカバーする動作環境を実現。メインフレーム/オフコン/Linux/Windowsなどのプラットフォームを継続サポートするとともに、コンテナ環境の接続にはAmazon ECSやRed Hat OpenShift対応のコンテナプラットフォーム版を提供する。

 また、HULFTの設定やログ情報を、従来の内部保持から外部データベース(DB)化に変更することで、利用状況に応じたシステムの負荷分散構成を構築可能とした。

 運用性も向上し、ファイル転送性能の向上や圧縮速度・CPU使用率を削減。新圧縮方式である「Zstandard」の採用により、データ転送性能を従来比約1.4倍高速化し、zOSでは圧縮方式「zEDC」により転送速度が5倍向上し、CPU使用率も50%削減する。

 コンテナプラットフォーム版では、実際に利用した時間で利用料を支払う従量課金制を採用。さらに、統合管理ミドルウェアによるHULFTの管理・運用工数削減として、オンプレミスやクラウドに分散する複数のHULFTを、REST APIやWeb画面で統合管理する「HULFT10 API Gateway」を提供する。

 セキュリティ強化では、FIPS140-2を取得した「HULFT10 Cipher Option(AES)」で転送データを暗号化し、安全にファイルを転送。クレジットカード情報および取引情報の保護では、転送データを復元不可能な状態で削除する機能を実装し、システムのデータセキュリティ基準「PCI DSS v4」準拠を支援する。

 また、インターネットも混在したネットワーク環境をサポートし、オンプレミスやクラウド間をインターネット経由でセキュアにデータ中継する「HULFT10 Smart Proxy」を提供する。

 HULFT10の価格は、Windowsクライアント版の場合で1ライセンスあたり13万8000円(税別)。

HULFT10の製品ラインアップイメージ