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KDDI、ロンドンのデータセンター「Telehouse South」で供給電力5.4MWを増強

 KDDI株式会社は3日、KDDIの欧州現地法人であるTelehouse International Europe(以下、Telehouseヨーロッパ)が9月26日、CO2排出量実質ゼロのデータセンター「Telehouse London Docklands South(以下、Telehouse South)」の供給電力5.4MW(メガワット)を増強したと発表した。

 Telehouseは、KDDIが世界10カ国以上、45拠点以上で展開するデータセンター。通信事業者やクラウド事業者など、合計1000社以上が接続しているコネクティビティデータセンターで、コネクティビティ接続数として世界最大のロンドン拠点を有している。また、フランス国内最大のパリ拠点、カナダ国内最大のトロント拠点および東南アジア有数のバンコク拠点も展開し、欧州・北米・アジアをカバーする。

 Telehouseヨーロッパは、ロンドン市内に大規模キャンパスを有しており、顧客の接続性をより一層強化すべく、2022年3月にTelehouse Southを開業した。Telehouse Southはこれまで、供給電力2MWを顧客提供してきたが、供給電力5.4MWを増強し、合計7.4MWを提供することで、日々高まる顧客のコネクティビティ需要へ対応するとともに、生成AI活用などで急速に高まるデータセンター需要に対応するとしている。

Telehouse South外観

 Telehouse Southは、企業の温室効果ガス排出量を測定するGHGプロトコルで定めるスコープ2に準拠した、CO2排出量実質ゼロのデータセンターで、風力、太陽光、バイオマス、水力発電から調達した再生可能エネルギー100%で運営している。ロンドン市内中心地と金融街カナリー・ワーフの近傍に立地しており、ロンドンの金融街への低遅延接続を実現している。

 また、世界最大のコネクティビティを有する、Telehouseヨーロッパのドックランズ・キャンパス内の4つのデータセンターとTelehouse Southの間には、2つのルートにまたがる計7000本の光ファイバーが張り巡らされている。これにより、主要IX、主要クラウドサービスプロバイダー、インターネットサービスプロバイダー、アプリケーションサービスプロバイダー、コンテンツサービスプロバイダーなど、1000社を超えるパートナーとの接続が可能になる。

 Telehouse Southの階数は10階建て、延べ床面積は3万1999㎡、受電容量は15MVA(メガボルトアンペア)、非常用発電機保持時間は24時間。

 KDDIは2024年5月から、顧客の事業成長・社会課題解決へ貢献するため、AI時代の新たなビジネスプラットフォーム「WAKONX(ワコンクロス)」を始動した。データセンターはWAKONXを構成する重要なアセットのひとつとして、デジタル化のスピードアップを推進する。

 また、KDDIグループは今後も、社会のプラットフォーマーとして、最も相互接続のしやすい高品質なコネクティビティデータセンターを中心として事業を加速し、生成AI活用などで急速に高まるデータセンター需要に対応しながら、企業のAI活用やDXを支援していくとしている。