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NTTデータ、NTT版LLM「tsuzumi」をAzure上でMaaSとしてサービス提供へ

国内向けに、2024年11月以降の提供開始を予定

 株式会社NTTデータは27日、大規模言語モデルをクラウド上で利用可能とする、Microsoftの「Model-as-a-Service(MaaS)プラットフォーム」上で、NTT版LLM(大規模言語モデル)である「tsuzumi」を提供すると発表した。日本国内向けの提供となり、提供開始は2024年11月以降になるとしている。

 tsuzumiは、NTT研究所が約40年にわたって蓄積してきた自然言語処理技術をベースにしたLLMで、日本語と英語に対応するが、特に日本語処理能力に優れているという。また、小型軽量、テキスト以外のメディアも扱えるマルチモーダル対応といった点に加えて、少ないリソースでのチューニングが可能な点を特徴にしており、固有の業界・業務特化型生成AIとしての利用が可能とのこと。

 今回は、NTTデータがAzureマーケットプレイス上でtsuzumiを販売し、MaaSとしてのサービス提供を実施する。日本国内の利用者は、Azureのマーケットプレイスからtsuzumiを契約することで、Azure AI studio上でのチューニングやプロンプトエンジニアリングなど、tsuzumiを用いたビジネスアプリケーションの開発とサービス提供を行えるようになるとした。

 また、これまで利用者側で準備が必要だったtsuzumiの実行環境がAzureのマネージドサービスとして提供されるようになるため、利用者が即座にtsuzumiを利用開始できる点もメリットだ。

 なお、同プラットフォーム上でLLMを提供できる企業は、2024年6月時点では世界で10社のみ、アジアではNTTデータのみとのこと。NTTデータは2024年11月以降の提供開始に向け、開発・検証の作業を進めているが、国内での提供後には、日本国内のみならず、グローバルに向けて広く提供することも目指すとしている。