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NEC、Express5800シリーズで高可用性とシンプルな運用を両立させた「高可用性サーバ」を提供
2024年6月20日 06:30
日本電気株式会社(以下、NEC)は19日、x86サーバー「Express5800シリーズ」のラインアップに、高い可用性とシンプルな運用を両立した新カテゴリ「高可用性サーバ」を追加すると発表した。エントリーモデル「Express5800/R32Ba」、ミッドレンジモデル「Express5800 /R32Aa」「Express5800/R31Aa」が用意されており、6月19日より順次受注を開始する。
「高可用性サーバ」は、主要なハードウェア部品の二重化やシステムダウンを回避するテクノロジーの装備など、サーバー単体としての可用性を高めながら、運用性や保守性にも配慮した新カテゴリ。システム上は1つのOSが稼働する1台のサーバーとして見えるため、シングルサーバー感覚での導入・運用が可能となっており、ITシステム管理者に特別なスキルがなくともシンプルに運用できるという。
そのエントリーモデル「Express5800/R32Ba」では、自社のハイエンドサーバー「NX7700xシリーズ」で実績のある「I/Oエラーハンドリング機能」や「MCAリカバリ機能」を、Express5800シリーズで初めて搭載するなど、エッジサーバーに求められる、より高い可用性を確保している。
またコストパフォーマンスを重視し、CPUなど一部故障率の非常に低いパーツをシングル化しているため、従来の無停止サーバー「ftサーバ」と比べて低コストでの導入に対応。基幹業務や製造・物流システムなどにおいて、セキュアでリアルタイム性に優れたデータ利活用を促進するとした。保守については、最長10年のロングライフを支援する長期保守サービスを用意したほか、「長期保守対応モデル」の提供も予定されている。
価格は256万8200円(税別)から。6月19日より受注を、6月28日より出荷を、それぞれ開始する。
一方のミッドレンジモデル「Express5800/R32Aa」「Express5800/R31Aa」は、CPUを含めたすべてのハードウェアを、コンピュート(CPU、メモリ、チップセット)、I/O、ストレージ、電源の4種のモジュールに分けて二重化されているが、エントリーモデル同様に、システム上は1つのOSが稼働する1台のサーバーとして運用できる。
可用性を確保するための機能としては、コンピュートモジュールに対して障害予兆が検出された際、稼働中のOSやアプリケーションに影響を与えずに、二重化したもう片方へシステム移行が可能な「スマートエクスチェンジ(Smart Exchange)機能」を搭載。また障害発生時には、4種のモジュールごとに、人手の介在がなくとも自動的に切り離しや切り替えを行える機能も備えており、システム稼働を継続できるよう支援するとした。
さらに、特別なツールを使用せずにモジュール単位の交換が行える仕組みを導入し、メンテナンス性を向上させた。これらにより、99.99999%(年間停止時間約3秒)のシステム可用性を実現するとのことだ。
価格は個別見積もり。受注は12月より開始する予定で、出荷開始は2025年1月を予定している。