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ウイングアーク1stとスマートバリュー、自治体向けの公共施設予約システムを4月より提供

 ウイングアーク1st株式会社と株式会社スマートバリューは24日、自治体向けの公共施設予約システムを共同で開発し、4月より提供開始すると発表した。

 両社は2023年2月に、公共領域におけるDXの取り組みに関して資本業務提携を行い、ウイングアーク1stのデータ活用に関する知識・経験と、スマートバリューが持つ地方自治体に対するチャネルや営業ノウハウを融合させ、行政デジタル化を推進する新たなサービスの提供・拡充を図っている。

 両社はその一環として、北九州市において、体育館を対象にした公共施設予約システムの試験導入とユーザー調査を2022年11月より行ってきたが、今回の自治体向けの公共施設予約システムは、これらの検証結果を反映して開発されたとのこと。

 例えば体育館の運用については、会議室等のシンプルな全面予約と違って、先着予約だけではなく抽選予約への対応が必要なほか、競技ごとに必要な広さが変動したり、安全に配慮し、隣接して実施できない競技を設定したりする必要があるなど、複雑な運用体系へのシステム対応が求められるという。

 そこで、こうしたニーズに対応するため、実証実験の結果などから得たノウハウにより、自治体や施設管理者が、運用体系や予約条件を任意に設定できる機能を搭載し、柔軟な運用を支援するとした。

 またオンライン決済については、クレジットカードのみではなく、バーコード決済への対応も予定しているとのこと。なおオンライン決済については、市民・市外のユーザーや、学生・高齢者など、利用者の属性を正確に把握することが求められるため、スマートバリューが自治体向けオンライン申請プラットフォーム「GaaS」で培った技術を用い、マイナンバーカードでの本人認証機能の搭載を予定している。

 一方で市職員・施設管理者向けの機能としては、ウイングアーク1stのBIダッシュボード「MotionBoard」との連動により、利用統計の分析をグラフィカルかつ、わかりやすく行える機能を搭載した。また、帳票基盤ソリューション「SVF」との連動により、予約受付・取消票、施設利用許可申請書等の帳票出力にも対応。LGWAN環境にあるワークフローシステムや文書管理システムへの連動等、あらゆる帳票要件への対応を予定しているとのことだ。

 なおシステムは、さくらインターネット株式会社の「さくらのクラウド」(ISMAP認証済み)での稼働となる。