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プライム・ストラテジー、Apache httpd環境でNginxの機能を簡単に利用できる「Apache httpd behind Nginx」をKUSANAGI9で提供

 プライム・ストラテジー株式会社は15日、Apache httpd環境でNginxの機能を簡単に利用できる「Apache httpd behind Nginx」を、KUSANAGI9で提供開始したと発表した。これにより、ユーザーはApache httpd環境の利便性を生かしたまま、KUSANAGIの高速化機能であるfcacheやDoS攻撃対策機能のratelimitなどの、Nginx環境に限定されていた機能を利用できる。

 プライム・ストラテジーが提供する高速CMS実行環境「KUSANAGI」では従来、用途や環境に合わせて、Apache httpdかNginxのどちらか一方を選択する必要があった。顧客によっては、Apache httpd環境からNginx環境に移行したいと考えるユーザーもあり、その際には設定ファイル(.htaccess)の内容をNginxの設定ファイルに書き換えるなど、Webサーバーに関する知識と工数が必要になるため、容易に移行できないケースもあったという。

 そこで、Apache httpd環境で運用しているユーザーが簡単にKUSANAGI環境に移行でき、Nginxによる高速化のメリットも受けられるようにしたいと考え、Apache httpd behind Nginxを開発したという。

 Apache httpd behind Nginxは、Nginxをリバースプロキシとして利用し、Webサーバーとアプリケーションの処理をApache httpd側で行うことにより、Apache httpdの処理を維持したままNginxの機能を利用できるようになる。

 これまでも同様の手法はあったが、一般的にはNginxでは静的ファイルをキャッシュするのみで、動的ページの処理はApache httpdで行うことになるため、PHPの負荷は減らないという課題があったという。

 Apache httpd behind Nginxでは、KUSANAGIのNginx環境で利用できるキャッシュ機能「fcache」により、動的ページをキャッシュするため、負荷を軽減し、高速化を実現できるのことが特徴となる。これにより、ユーザーは簡単にApache httpd環境での柔軟な運用を維持しつつ、さらなる高速化を実現できるようになったと説明。その他、DoS攻撃対策機能のratelimitや、次世代高速通信HTTP/3など、従来はNginx環境のみで提供している機能も利用できるようになる。

 また、Apache httpd behind Nginx、Nginx、Apache httpdのそれぞれの環境は、コマンド1つで切り替えられ、問題があった場合にも簡単に元に戻せる。

従来のKUSANAGIとApache httpd behind Nginx