ニュース

キンドリル、メインフレームアプリケーションのモダナイゼーションに向けAWSとの協力を拡大

 米Kyndryl(以下、キンドリル)は現地時間11月29日、プレミアティアサービスパートナーとしてAmazon Web Services(AWS)との関係を拡大し、顧客のメインフレームモダナイゼーションの取り組みの簡素化と加速を支援すると発表した。また、メインフレームのアプリケーションとデータをAWSテクノロジーとシームレスに統合し、メインフレームのワークロードをAWSに移行するための新機能も発表した。

 現在、キンドリルは、AWS Mainframe Modernizationサービスをサポートしている。AWS Mainframe Modernizationサービスは、顧客がオンプレミスのメインフレームアプリケーションを、AWS上のクラウドネイティブなフルマネージドランタイム環境に移行し、モダナイゼーションできるようにするプラットフォーム。キンドリルは、業界をリードするメインフレームに関する専門知識、スキル、能力を顧客に提供し、複雑な変革の取り組みについて、さらに効率良く、効果的に管理できるように支援する。

 AWSとの関係拡大の一環として、キンドリルはAWSメインフレームモダナイゼーション環境のプロビジョニングと管理を自動化し、顧客が導入を最適化できるようにカスタマイズされた一連の新機能を発表した。

 メインフレームモダナイゼーションのためのKyndryl Cloud Native Services(KCNS)は、企業がプラットフォーム全体のライフサイクル管理を合理化し、メインフレームアプリケーションとインフラストラクチャーコンポーネントの一貫したプロビジョニング、バックアップ、コンプライアンス、監視を実現できるようにする。さらに、キンドリルは、業務の自動化、AWSのランタイムパフォーマンスの追跡、システムの健全性の確保を支援する。これにより、継続的なモダナイゼーションが促進され、顧客のイノベーションと価値実現までの時間を短縮する。

 統合されたDevSecOpsによるアプリケーションのリプラットフォーム/リファクタリングにより、メインフレームとAWSの両方でアプリケーション・プラットフォーム・エンジニアリングと開発者のアジリティが実現するため、開発者のエクスペリエンスが向上し、メインフレームモダナイゼーションが加速するとしている。

 メインフレームからAWSに移行するためのアプリケーションのリファクタリングは、キンドリルの移行に関する専門家によってサポートされており、顧客がメインフレームアプリケーションをクラウドネイティブ環境のマイクロサービスとして最適化するのに役立つ。

 Kyndryl Consultにより、メインフレームとAWS間のほぼリアルタイムのデータレプリケーションを行い、サードパーティ製品のチューニングと管理を行う。そのため、顧客はビジネス上の課題に対処するために使用する、統合データソースからの分析的なインサイトの獲得を向上させられる。

 さらに、AIを搭載したオープン統合プラットフォームのKyndryl BridgeとAWS環境を統合することで、業務データに対するリアルタイムの可視性と実用的なインサイトを提供する。それにより、顧客がクラウド上のメインフレームアプリケーションとデータから、より優れたプラン、活用方法、インサイトを獲得して、ビジネス成果を向上させられるようにサポートする。

 キンドリルの新機能と、AWS Mainframe Modernizationサービスにより、エンドツーエンドのメインフレーム変換ファクトリーを作成してメインフレームアプリケーションとデータをAWSに統合して移行できるため、共同の顧客にシームレスなハイブリッド資産管理を提供できるようになるとしている。