ニュース

東陽テクニカ、車載/産業用イーサネットに対応するテストプラットフォーム「MGA2510」「XGA4250」を発売

 株式会社東陽テクニカは1日、米Aukua Systemsと国内総代理店契約を締結し、車載イーサネットや産業用イーサネットにも対応するイーサネットテストプラットフォーム「MGA2510」と「XGA4250」を発売した。

 MGA2510とXGA4250は、100Mbpsから100Gbpsまでのイーサネットの物理レイヤーからのパケットキャプチャー、障害挿入、トラフィック送出を一台に集約した製品。USXGMIIやSGMII、車載イーサネット100/1000BASE-T1といったさまざまなイーサネットに対応した物理接続が可能で、データキャプチャ/解析、障害エミュレーション、通信パケットの送出の機能を一台に集約することで、半導体チップの開発やシステム設計時の性能評価、トラブルシューティングにおける再現試験を実現する。

MGA2510
XGA4250

 東陽テクニカでは、自動運転技術の加速やIoT市場の成長、システムのオープン化(マルチベンダー化)などにより、通信技術が高度化しており、自動運転におけるセンサーや映像データのリアルタイム解析では、データ転送容量を拡充するために車載イーサネットの採用が進んでいると説明。また、産業用イーサネットの分野でもリアルタイム性や大容量化が進み、産業用イーサネットに対応した半導体チップが制御デバイスに採用されている。

 これらの通信技術は、物理レイヤー(レイヤー1)で行われる通信フローの解析が重要となり、特に新しい半導体チップの検証の場合、オシロスコープによる物理レイヤーの解析で可視化しようとすると、波形から通信データを解析することに膨大な時間と労力を要する。IoT市場の成長に伴い注目されているTSN(Time Sensitive Networking)通信プロトコルにおいても、物理レイヤーにおけるデータ解析が求められ、膨大なデータを瞬時に解析し実行させるためには、半導体チップでデジタル通信のハードウェア高速処理を加速させる必要があるが、そのためには、半導体チップの通信性能分析や障害の切り分けに課題があったという。

 MGA2510とXGA4250は、PHY(物理レイヤー)とMAC(データリンクレイヤー)接続におけるUSXGMIIやSXGMIIのインターフェイスでも通信データの解析、再現試験が可能。マルチベンダー環境におけるプリアンブルやオートネゴシエーション、PCSデータのレイヤー1ビット解析や、障害エミュレーターとしてIFGの変動やビットエラー挿入、車載イーサネットのインターフェイスにも対応する。また、IEEE802.3brプリエンプションによるTSNアプリケーションの解析にも適応する。

 東陽テクニカは、Aukua Systems製品の提供を通して、車載イーサネット、産業用イーサネット、TSN分野に貢献していくとしている。