TISと澪標、AIモデルの管理・精度監視を実行できる「DataRobot AI Platform」の取り扱いを開始

　TIS株式会社と澪標アナリティクス株式会社は11月30日、米DataRobotのAIライフサイクルプラットフォーム「DataRobot AI Platform（以下、DataRobot）」の取り扱いを開始すると発表した。

　TISと澪標では、企業のDXを推進するためのAI・データ分析関連の製品、サービス、アルゴリズムが数多く登場し、ビジネスでのAI・データ分析の活用が加速しているが、そのAI・データ分析のモデルを安定的に運用する方法論・ノウハウについてはまだ十分に確立されておらず、AI活用を検討している企業ではこの点に課題を抱えていると説明。

　この課題を解決するために、AI・データ分析のモデルを安定的に運用するための「MLOps導入コンサルティングサービス」を9月に提供開始しており、さらに「さまざまなAIモデルをシームレスに運用管理したい」「AIモデルの稼働状況・精度、データの変化を監視したい」「容易かつスピーディーに導入したい」というニーズを受けて、ノンコーディングかつワンサービスで、それらの機能を提供できる「DataRobot AI Platform」の取り扱いを開始するとしている。

DataRobot AI Platformの概念図

　DataRobotは、さまざまなAIモデルをシームレスに運用管理でき、DataRobotのAutoMLで作成したモデルでも、それ以外のモデルでも、同じ環境上でデプロイできる。デプロイ後は、APIを通じてすぐに利用できる。

　AIモデルの稼働状況、データの質の変化（データドリフト）、正解データがあればAIモデルの精度を一つの画面で監視する。これらに異常がある時は監視画面にアラート表示されるとともに、メールで通知を受け取れる。

　DataRobotを契約するだけで、デプロイから監視までの機能が一つのプラットフォーム上で利用可能。操作方法もシンプルで容易に利用できる。

　また、DataRobotは、AIの開発から運用までのライフサイクル全体をカバーするプラットフォーム。AIモデルの作成や、システム適用後のAIモデル運用など、AIを活用したいさまざまなフェーズで利用できる。また、DataRobotには、データからAIモデルを自動作成するAutoML/AutoTS機能、作成したAIモデルを運用するためのMLOps機能があり、TISと澪標ではMLOps機能に着目し、取り扱いを開始する。

　システム開発・運用のノウハウや実績があるTISと、AI・データ分析会社である澪標は、DataRobotをMLOpsの構築・運用・利用促進をサポートするサービス「MLOps導入コンサルティングサービス」に組み込み、さまざまなAIモデルをシームレスに運用管理したい企業や、AIモデルの稼働状況・精度、データの変化を監視したい企業、容易かつスピーディーに導入したい企業などに、MLOps環境を提供する。

　TISと澪標は、データ加工から再学習までのMLOpsに、DataRobotの監視機能を取り込むことで、DataRobotをベースとしたMLOps全体のベストプラクティスを提供する。また、DataRobotを用いたMLOpsの運用方法・プロセスの手順書を、顧客ごとにカスタマイズすることで、MLOpsの早期導入を実現する。

　TISでは、AIモデルを運用するためのMLOps領域について取り扱いを推進・強化していくと説明。今後は、DataRobot AI Platformのモデルを自動作成するAutoML/AutoTS領域についても、提供サービスの拡充・強化を実施していくとしている。