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クアルトリクス、Web上のマウスの動きでイライラ感情を測定し、顧客体験の悪い部分を特定する「Digital Experience Analytics」を国内提供

 クアルトリクス合同会社は5日、Web上のマウスの動きでイライラ感情を測定する「Digital Experience Analytics(DXA)」の国内提供を開始したと発表した。

 DXAは、Web上の消費者の行動を分析し、エラークリック(クリックボタンが応答しないこと)、レイジクリック(特定の箇所を何度もクリックすること)、マウススラッシュ(マウスを素早く動かしたりすること)などのマウスの動きからイライラ感情を捉える。そして、QualtricsのAIを使用して、顧客の体験を損なっているWeb上の部分を特定し、企業がコンバージョンの改善、収益損失の防止、顧客満足度の向上のために迅速に行動できるようにする。

 例えば、オンラインで商品を購入しようとしている人が、希望するオプションを追加した後、その内容を確認したい際、「オプションを確認する」ボタンが機能しない場合、ユーザーはイライラから「レイジクリック」や「マウススラッシュ」を始めるといった行動を取ることがある。DXAは、そうしたマウスの動作を検知した場合にすぐに対応するよう、関係部署に知らせるようなワークフロー(自動化)を組むことができる。

 また、DXAでは、特定した問題を顧客のセグメント別に分類することや、問題が特定のブラウザー、デバイスタイプに限定されるかどうかを知ることができる。マスキング、EU一般データ保護規則(GDPR)の要件を満たすためのデータ削除のセルフサービス機能、ユーザーの同意を得た後にブランドがセッションを記録するタイミングを選択可能にするための同意管理機能も備え、データプライバシー規制を順守できる。

 企業は、DXAから得られるデジタルエクスペリエンス上のデータと、クアルトリクスの顧客プロファイルデータであるQualtrics Experience iD、サーベイによって取得した感情データ、または購買履歴のようなオペレーションデータといったデータソースを組み合わせ、単一のダッシュボードで顧客体験の傾向を簡単に可視化できる。

 これらすべてを組み合わせることで、企業はエクスペリエンスを大規模にパーソナライズできるようになる。顧客一人一人に関する詳細なインサイトを得ると同時に、地域・業種などのセグメントごとに分析でき、新たなトレンドや新たな市場機会を特定できる。また、オンラインユーザーの行動や顧客の感情が、企業の収益にどのような影響を与えるかを認識できる。