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ソラコム、衛星通信サービス「STARLINK BUSINESS」を取り扱い開始

 株式会社ソラコムは6日、IoTプラットフォーム「SORACOM」において、衛星ブロードバンドインターネット「Starlink」の法人・自治体向けサービス「STARLINK BUSINESS」を提供開始した。

 Starlinkは、大規模な低軌道衛星コンステレーション (衛星群) によって提供される、次世代の衛星通信サービス。セルラー通信などの無線通信が届かない、山間部や海上といったエリアでの活用や、災害時などの事業継続計画(BCP)対策としても期待されている。

 ソラコムでは、IoTプラットフォームのSORACOMと、STARLINK BUSINESSを組み合わせて利用できる「SORACOM STARLINK BUSINESSキット」を提供する。パッケージには、Starlinkの標準キットである「HPタイプStarlinkキット」と、SORACOMに対応するWi-Fiルーター機器が含まれる。SORACOMとの連携には、セキュアリンクサービス「SORACOM Arc」を利用する。

SORACOM STARLINK BUSINESSキット

 これにより、Starlinkの衛星通信を用いたIoTシステム構築をする際に、ソラコムの通信サービス「SORACOM Air for セルラー」と同様に、クラウド連携のための認証管理、閉域網接続、リモートアクセスなどのSORACOMのサービスを利用できる。

システム構成

 SORACOMのサービスを利用すると、Starlink経由で接続されたデバイスから容易にクラウド接続できる機能が使えると共に、リモートアクセスサービスを利用して、Starlinkに接続されたデバイスに対して、リモートから直接アクセスを行うネットワーク構築が可能となる。

 また、今回提供の機器構成では、必要に応じてSORACOM IoT SIMを追加で契約することで、StarlinkシステムとLTE/5Gとの冗長化構成も可能。その場合、衛星通信・セルラー通信のどちらかが使えない場合であっても、もう一方の通信方式で通信を継続でき、データ通信の可用性を高められる。

 STARLINK BUSINESSの回線契約はKDDIへの取り次ぎとなり、顧客はKDDIから設置支援や24時間365日の問い合わせ窓口などのサポートを受けられる。

 サービスは6日に申し込み受付を開始しており、2023年8月に提供開始を予定する。