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NTT Com、モバイルと固定回線を融合し、音声通信環境の利便性を向上させる2つの新サービスを提供

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は、アクセス回線をワイヤレス化し、固定電話回線における場所の制約や工事の手間などを解消した「Arcstar IP Voiceワイヤレス」と、モバイル端末で固定電話番号による発着信を実現する「モバイル オフィス番号セット」の、2つの音声サービスを6月30日より提供開始すると発表した。

 新サービスのうちArcstar IP Voiceワイヤレスは、固定電話回線を敷設することなく、固定電話機で0ABJ番号が利用可能なサービス。事務所間の通話を無料で行えるほか、NTTドコモの法人モバイル向け音声通話が月額定額となるプランなども提供する。

 アクセス回線がワイヤレス化されているため、固定電話回線の敷設が難しい場所でも利用できるほか、固定電話回線の敷設に伴う工事の手配・費用を削減できる点が特徴。また、アナログの固定電話機やG3 FAXなど、利用中の端末をそのまま利用できるので、新たな設備投資は不要という。

 さらに、転送などの付加機能を利用できることから、従来の法人向け固定電話に求められる役割を遜色なく担えるとしており、NTT Comでは、事務所、工場、郊外型のモールなど、レイアウトやテナント位置の変更が多い場所で、都度、固定電話回線の手配をすることなく、自由に固定電話を利用できると、その価値を説明した。

 価格(税込)は、基本料金が1番号・1チャネルあたり月額2200円。番号追加は1番号あたり月額110円、チャネル追加は1チャネルあたり月額1320円となる。通話料金は、一般加入電話に対して3分あたり8.8円、携帯電話に対して1分あたり17.6円など。またVoIP端末(VoIP-GW)レンタル料が1台あたり月額1980円、ワイヤレスルーターのレンタル料が1台あたり月額770円となっている。

 オプション費用は、携帯通話定額がチャネルあたり月額990円、一括転送が契約あたり月額3300円、非通知着信拒否機能が番号あたり月額220円など。

 初期費用は、基本工事が契約あたり3300円、付加工事が契約あたり1100円。

 一方のモバイル オフィス番号セットは、モバイル端末で、090などのモバイル向け電話番号に加え、0ABJ番号での発着信が可能なサービス。NTTドコモのモバイルを利用した場合、他の通信事業者と比べ利用料金が割安になるという。また、モバイル向け電話番号と0ABJ番号を発着信できるため、モバイル端末1台でオフィスと個人の電話環境を構築できるとした。

 NTT Comによれば、このサービスを利用すると、ハイブリッドワークやフリーアドレス、新規事務所の開設などを検討する企業が、特定の場所に限らない電話対応や、初期投資を抑えた音声通信環境の整備を行えるようになるとのことだ。

 なお利用にあたっては、「Arcstar IP Voice(ワンナンバー)0ABJプラン」と「ビジネスモバイルArcstar IP Voice番号通知機能 クラウド番号プラン」を契約する必要があり、価格(税込)は、前者が契約あたり月額550円、後者が携帯電話番号あたり月額330円。通話料金は、国内向け発信が30秒あたり11円、着信が1分あたり17.6円となる。