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トレンドマイクロ、企業の従業員がフィッシングメールへの対応を訓練する「フィッシングシミュレーション診断」を提供

 トレンドマイクロ株式会社は22日、法人組織の従業員に対してフィッシングメールの訓練を行うツール「フィッシングシミュレーション診断」を、6月28日より提供開始すると発表した。なお、統合セキュリティプラットフォーム「Trend Vision One」の一機能として提供する。

 「フィッシングシミュレーション診断」は、企業などの従業員を対象とした、フィッシングメールの訓練機能を提供するツール。メールの作成から一斉送信、訓練結果の確認までを一貫して行えるという。

 ツールには、「従業員のボーナス支給」など企業の人事部を装った詐欺メールや、実際のアプリケーションからの通知を装ったメールなど、10種類の日本語テンプレートが実装されており、これを利用して配信するメールを作成可能。実施期間などを指定して、対象となる従業員に一斉に送信することができる。

システム管理者を装った訓練メールテンプレート例

 配信後は専用ダッシュボードにて、訓練メール内のURLリンクのクリック状況や、訓練用の偽ログインページでのログイン情報の入力状況、リンクをクリックしたリスクが高い従業員のメールアドレス等を可視化できるとのこと。

訓練実施結果のダッシュボードイメージ

 なお「フィッシングシミュレーション診断」は、Trend Vision One(旧称:Trend Micro Vision One)の一機能「Security Assessment」内にて無償で利用可能。今後は、Trend Vision Oneの「アタックサーフェスリスクマネジメント」機能を活用して、リンクをクリックした従業員をリスクが高いと評価し、組織のサイバーリスクのスコアに反映させる有償オプションも提供を予定する。これにより、セキュリティ製品からのアラートだけではなく、人のリスクも加味した組織の包括的なリスクマネジメントの可視化を支援するとした。

 このほか、訓練メールの結果に応じて、フィッシングやソーシャルエンジニアリングなど、従業員が必要とする適切なトレーニングコンテンツも、有償オプションとして提供するとのことだ。