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SCSK、運送事業者の車両・整備情報を一元管理できるクラウドサービス「運送革命」を提供

 SCSK株式会社は18日、運送事業者の車両・整備情報を一元管理できるクラウドサービス「運送革命」を提供開始した。

 SCSKでは、日本の物流業界は多くの課題を抱えており、99%が中小企業である運送事業者においては、荷主優位、多重下請けなどの業界慣習により、運賃水準やドライバーの待遇が改善されにくく、人手不足が慢性化していると説明。また、2024年度からは残業時間の上限規制の適用が施行されるため、国内の物流の危機が社会問題化(2024年問題)しており、官民を挙げた改革が急がれているという。

 こうした課題に対して、SCSKでは「フェア・効率的・ホワイト・エコな物流」の実現に向け、物流業界向けサービスを展開する。

 第一弾サービスの「運送革命」は、車両や整備の記録を手間なくデジタル化することで、車両管理業務の効率化、車両にかかわるコストの可視化・分析を可能にする。SCSKが約140社の中小運送事業者に行ったインタビューでは、多くの事業者で車両に関する情報の管理や活用が十分に行えておらず、車両や整備に関する情報が請求書や点検記録簿などの「紙」によって扱われているため、情報の管理や共有の業務負荷が高い点と、データを分析することが難しいことが原因となっていたという。

 サービスでは、運送事業者が車検証や請求書をスマートフォンアプリで撮影、または請求書ファイルをPCからアップロードするだけで車両情報・整備情報がデータ化される。運送事業者はデータ化された情報を活用して、法令の順守状況の確認や車両コストの管理など、車両管理業務のスマート化や経営の改善を実現できる。

 サービスの価格は、1台あたり月額1100円(税別)。SCSKでは、2028年度中に5000社へのサービス導入を目指す。