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CTC、汎用サーバー活用でコスト低減を実現するローカル5Gのソフト製品「CYRUS(サイラス)」を提供

 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)は1日、イスラエルのASOCSと販売代理店契約を締結し、ローカル5Gの基地局を構築するソフトウェア製品「CYRUS(以下、サイラス)」の提供を開始した。

 サイラスは、基地局を構成するDU(無線信号処理部)とCU(データ処理部)の機能を持ち、汎用サーバーで構築された仮想マシン上で動作するソフトウェア製品。用途に応じて汎用サーバーを調達し、ネットワークの規模に合わせて柔軟なサイジングを行うことで、導入コストと運用コストを低減できる。

 ソフトウェアライセンスは利用規模に応じた課金体系となっているため、利用者の増加やエリア拡大に従ってシステムを容易に拡張し、運用コストの最適化を図れる。また、サイラスはOpen RANに準拠しており、無線アクセスネットワークを担うRANの仕様が標準化されている。インターフェイスが共通化されているため、ASOCS製品以外のRU(無線装置)との相互接続が可能となり、用途に応じて柔軟な構成を選択できる。

 CTCは、ネットワークの設計、構築、試験、保守なども提供。基地局の開設段階では、免許申請の書類準備や総務省への報告資料などの作成を支援し、ローカル5Gの円滑な導入を実現する。開設後は、無線の到達範囲や電波強度の測定などを実施し、運用後の構成変更に伴う免許の変更申請にも対応し、総務省が策定しているガイドラインにのっとったローカル5Gの安定運用を支援する。また、2022年1月にCTC平和島物流センター内にローカル5Gの技術検証が可能な専用スペースを開設しており、商用環境の構築前に複数の構成で検証も行える。

 サイラスの価格は、年額1000万円(税別)からで、サブスクリプション型で提供する。CTCでは、ローカル5Gサービスを提供する通信事業者やローカル5Gの導入を検討している製造業や建設業へ展開し、3年間で30社20億円の売り上げを目指す。

サイラス ローカル5Gの機器構成