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日本IBM、バックオフィス業務DXを加速する「次世代型BPOサービス」を提供

 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は8日、自動化やデータに基づいた効率化によるバックオフィス業務部門と人材の高度化により、全社のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する基盤となる「次世代型ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)サービス」を発表した。

 次世代型BPOサービスは、定型業務のアウトソーシングに加え、バックオフィス部門やシェアードサービスセンター(SSC)の高度化、リスキリング・配置転換を包括的に支援し、経理・人事業務だけでなく、サプライチェーンマネジメント(SCM)やカスタマーリレーションシップマネジメント(CRM)、さらには企業固有の業務まで幅広く受託する。

 単なる顧客業務の受託ではなく、RPAやOCR、AIなどを活用して自動化を進め、業務標準化も組み合わせることで効率化を推進する。また、プロセスマイニングツールを活用することで、データに基づいて継続して業務効率化エリアを特定し、さらなる自動化を進めるとともに、業務プロセスを可視化して管理業務を軽減する。

 AIを活用して業務を自動化していく「インテリジェントワークフロー」というコンセプトにより、組織をまたいだ最適なオペレーションや、人の介在を極小化したフロントエンドのワークフローなどを開発する。関連した基幹システムやRPAなどをワークフローにつなぎ合わせることで、基幹システム再構築よりも早く低コストで業務変革を実現する。

 日本IBMは共創パートナーとして、アウトソーシング、バックオフィス部門とSSCの高度化、リスキリング・配置転換を包括支援。BPOの積極的な活用と共創により、バックオフィス業務の高度化に向けた基盤を整備し、業務改革を遂行する体制強化と人材育成に取り組むことで、業務部門やSSCがプラットフォームとなって継続的なイノベーションや業務の専門性を提供し、付加価値創出を実現する。

 加えて、再配置計画、人材育成計画とBPOを統合的に計画し、包括的に支援することで、それぞれの職種での業務分担変更を可能とし、全社でのコア業務への配置転換を実現する。

 人事・経理など従来のBPO領域に加え、SCM、CRM、顧客固有業務まで、多様な領域をサポート。SCMでは、多くが内製化されているサプライチェーン関連オペレーションの自動化・効率化、そしてインテリジェントワークフローを活用した他社連携による高度化を実現する。CRMでは、顧客体験の変革を実現する仕組みの設計や構築に加え、継続的にPDCAサイクルを実行するための業務運用サービスを提供し、コールセンターやカスタマーサービスにおいても、 AIやデジタルチャネルの活用などによる入電数削減施策を含むサービスを提供する。

 また、次世代型BPOサービスによるDXの推進では、業務移管とテクノロジーを活用した自動化を同時に導入し、早期効率化・コスト削減を図ると説明。全国で顧客の変革を推進するために、IBM地域DXセンターの那覇を中心に、札幌、仙台、北九州、中国地方へとBPOサービス拠点も拡大していくとしている。

 日本IBMは、次世代型BPOサービスにより、テクノロジーを活用したバックオフィス、間接業務の効率化と人材や組織の高度化を共創して進め、企業のDXと競争力強化を支援するとしている。