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アビームコンサルティングとCoupa、サプライチェーン業務のレジリエンス強化に向けた支援サービスを提供

 アビームコンサルティング株式会社とCoupa株式会社は11日、サプライチェーンネットワークデザインおよび調達・購買領域を中心としたサプライチェーン業務のDX推進において、協業を開始したと発表した。協業により、サプライチェーン上におけるさまざまな混乱・リスクに対する企業のレジリエンス(強靭力)強化に向け、部門横断型での迅速かつ最適なサプライチェーンデザインを可能にする、包括的な支援サービスの提供を開始する。

 Coupaが提供するクラウド型Business Spend Management(BSM)プラットフォーム「Coupa」は、企業のサプライチェーン、調達・購買などに関するビジネス支出、プロセスの管理、最適化を支援する。

 Coupaのサプライチェーンデザインソリューションは、AIやデジタルツイン技術を用いデジタル上での自社サプライチェーンを再現することで、コストやサービスレベルの観点からサプライチェーンを最適化できるだけでなく、コストやリードタイム、在庫などの指標、社会情勢やCO2排出量など、さまざまな社会的・流動的要因やリスクを加味した多角的なシミュレーションを実行し、回復力の高いサプライチェーンのデザインと敏速な意思決定を可能にする。

 調達・購買ソリューションにおいては、企業の調達から支払い、財務管理に至るまであらゆる支出とそのプロセスを一つのプラットフォーム上で統合・管理し、可視化・統制・改善することで、コストや業務効率の最適化、リスクの軽減、ガバナンスの強化などを実現する。

 アビームコンサルティングでは、より強靭で持続可能なサプライチェーンの実現に向け、企業のサプライチェーンをデジタルテクノロジーの進化に適合させた「次世代スマートサプライチェーン」への変革を目指していると説明。その中で、昨今の複雑化したサプライチェーン業務における迅速な意思決定を実現するソリューションとしてCoupaを位置付け、調達・購買とサプライチェーンデザイン間における企業・組織内プロセスのシームレスな連携を実現するとしている。

 サービスでは、取引先連携のデジタル化による調達購買業務の効率化支援だけでなく、世界的な混乱やリスクに柔軟に対応できる企業のサプライチェーンレジリエンシー強化に向け、組織体制の強靭化に向けたロードマップ戦略策定から、サプライヤーリスク管理規定の方針策定、サプライチェーン全体の再設計を自社内で継続的に行う体制とプロセス構築までを、サプライチェーンマネジメント(SCM)のプロフェッショナルとしての経験および知見を生かし、包括的に支援をしていく。

 Coupaのテクノロジーと、アビームコンサルティングの業務変革への知見・実行力を組み合わせることで、テクノロジーの進化と社会情勢・環境変化によって高度化する企業のサプライチェーン運用において、経営方針に基づいた最適な選択ができるスキーム構築を支援し、企業のサプライチェーンレジリエンシーの強化を通じた持続可能な調達購買業務を実現するとしている。