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IBM、次世代LinuxONEサーバー「IBM LinuxONE Emperor 4」を発表

 米IBMは13日、Linux専用メインフレームの新製品となる、次世代のLinuxONEサーバー「IBM LinuxONE Emperor 4」を発表した。

 IBM LinuxONE Emperor 4は、LinuxおよびKubernetesをベースとするプラットフォームで、単一システムで数千ものワークロードをサポートできるように設計された、スケーラビリティーを備えた次世代のLinuxONEサーバー。

 スケールアップとスケールアウトを同時に行えるよう設計されたシステムで、ユーザーは未使用のコアを有効化することにより、エネルギー消費量と温室効果ガス排出量を増やすことなく、高密度を維持したままワークロードを実行し、キャパシティを増やせる。

 例えば、同じような条件下で、Linuxワークロードを比較対象のx86サーバーで実行する代わりに、5台のIBM LinuxONE Emperor 4システムに統合すると、エネルギー消費量を75%、設置面積を50%、CO2eフットプリントを850トン以上削減できるとしている。さらに、LinuxONE上でIBM Instana Observabilityを使用することで、エネルギー消費量を追跡できる。

 新しいLinuxONEシステムは、全方位型暗号化を備え、特に金融サービスなど規制の厳しい業界の顧客にとって優先度の高い、保管中および伝送中のデータを保護できると説明。包括的なデータ保護プロファイルにより、企業は、現在および将来的に予測されるサイバーセキュリティプロトコルの基盤となるデータ保護戦略の策定が可能になるとしている。

 また、IBM Cloud Hyper Protect Virtual Serversは、機密データを含むワークロードに対応するLinuxベースの仮想サーバーに対して、クラウドテナントが完全な権限を保持するパブリッククラウド環境を提供する。このサービスは、IBM LinuxONEをベースに構築され、IBM Cloud上で稼働するもので、暗号化されたデータ、ワークロード、暗号鍵に対する完全な権限を顧客に提供し、クラウドプロバイダーであるIBMでもアクセスはできないとしている。

 IBM LinuxONE Emperor 4は、9月14日から全世界で出荷を開始。エントリーシステムおよびミッドレンジシステムは、2023年上半期での出荷開始を予定する。