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IBM、LinuxONEメインフレームの新製品「IBM LinuxONE 4 Express」を発表

 米IBMは現地時間6日、Linux専用メインフレームの新製品「IBM LinuxONE 4 Express」を発表した。

 IBM LinuxONE 4 Expressは、事前構成済みのラックマウントシステムで、LinuxONEの最新のパフォーマンスやセキュリティ、AI機能を、中小企業や新しいデータセンター環境内に拡張すると説明。コスト削減を実現するとともに、ワークロードの迅速な立ち上げ、デジタル資産やAIを活用した医療用画像処理、ワークロードの統合など、新しいユースケースや従来のユースケースに対応するとしている。

 デジタル資産に対しては、IBM LinuxONE 4 Expressは機密データを保護するために特別に設計された、コンフィデンシャルコンピューティング機能を備えた安全なプラットフォームを提供。IBM Secure Execution for Linuxは、IBM LinuxONE 4 Expressに組み込まれたハードウェアベースのセキュリティ技術で、個々のワークロードをスケーラブルに分離することで、外部からの攻撃だけでなく、内部の脅威からも保護する。デジタル資産のユースケースにとって、セキュリティ上特に重要な段階である、使用中のデータも対象となる。

 AIによる医療画像処理では、IBM TelumプロセッサーのオンチップAI推論により、顧客はLinuxONEシステム上のミッションクリティカルなデータとAIを同居させることができ、データがある場所でデータ分析が可能となる。例えば、医療保険会社は、大量の医療記録をほぼリアルタイムで分析し、請求処理の妥当性を検証することで、ビジネス上の意思決定のスピードを向上させられる。

 ワークロードの統合に対しても、IBM LinuxONE 4 Expressは、データベースをLinuxONEシステムに統合することで、顧客がIT環境を簡素化し、コストを削減できるように設計されていると説明。長期にわたって顧客が大幅なコスト削減ができるように設計されており、Linuxワークロードを比較対象のx86サーバーからIBM LinuxONE 4 Expressに移行することで、5年間で総所有コストを52%以上削減できるとしている。

 IBM LinuxONE 4 Expressは、2月20日からIBMおよび認定ビジネスパートナー経由で提供開始される予定。