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NCJとサイバートラストが提携、「ニュートリックスクラウド」でMIRACLE LINUX 8.4が利用可能に

 Neutrix Cloud Japan株式会社(NCJ)とサイバートラスト株式会社は3日、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)クローンの国産Linux OSである「MIRACLE LINUX 8.4」の提供に関して協業すると発表した。これに伴いNCJは、自社のクラウドサービス「ニュートリックスクラウド」において、MIRACLE LINUX 8.4を提供開始する。

 RHELと互換性を持つLinuxディストリビューションとしては、従来、CentOS Linuxが広く利用されてきたが、RHEL 8ベースのCentOS 8は2021年末にサポート終了となってしまったため、CentOS 8の利用企業では、これまでのノウハウを活用し、CentOSのメンテナンス終了後も安定的に継続して利用できるLinuxディストリビューションの選定に迫られている状況だ。

 そうした中、サイバートラストではRHEL 8.4ベースのMIRACLE LINUX 8.4をリリースしたが、従来は有料だったOSのライセンスを無料に変更したことで、CentOS 8の移行先として大きな注目を集めている。

 一方のニュートリックスクラウドは、企業が取得した膨大なデジタルデータの蓄積・活用に適した純国産のクラウドサービス。セキュリティや信頼性を確保しつつ、ペタバイト(PB)クラスまで容量を容易に拡大できるクラウドストレージ環境を提供している。また、Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)といったメガクラウドと接続して利用できるクラウド接続ストレージ機能を備えており、ニュートリックスクラウド環境のみにデータを置いて、各パブリッククラウドのコンピュートリソースを利用する、といったことも可能とした。

 さらに、コンピュート、ネットワーク、ストレージなどのクラウド基盤もサービス提供されており、利用企業は必要に応じて、ニュートリクスクラウド環境、他社クラウド環境を組み合わせて柔軟に利用できるとのこと。

 今回は、このニュートリックスクラウドのシステムテンプレートにMIRACLE LINUX 8.4を追加した。これにより利用企業は、CentOS環境からの移行を低コストかつセキュアに行えるようになるとしている。