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サイオスの成長戦略、AIエージェント機能の追加や主力製品のサブスク化で売上200億円へ
2026年2月19日 06:15
サイオスグループは18日、2025年12月期の実績とともに、2026年の業績予想および成長戦略を発表した。サイオス株式会社 代表取締役社長の喜多伸夫氏は、2025年の実績が売上190億5900万円、営業利益4億100万円、純利益3億2000万円だったと報告。これを踏まえ、2026年は売上200億円、営業利益4億5000万円を見込むとした。
この目標達成に向けた成長戦略の柱として、喜多氏はビジネスモデルの強化とテクノロジーによる事業拡大の2点を挙げている。
サブスクリプションモデルを追加へ
まず、ビジネスモデル面では、以前から取り組んできたストック型ビジネスへの投資を継続する。その中で、「従来のライセンスで販売していた製品もサブスクリプションでの提供を可能にし、ストック型ビジネスモデル製品の比率を高める」(喜多氏)という。
具体的には、フェイルオーバークラスタリングソフトの「LifeKeeper」にサブスクリプションモデルを設定するほか、複合機向け文書管理アプリケーション「QuickスキャンPlus」にもサブスクリプションモデルを追加し、ユーザー層の裾野を広げる。
契約者の増加による売上の伸長も目指す。「新規契約の獲得はもちろんのこと、高付加価値品の販売による単価増も強化し、全体の売上増に取り組む」と喜多氏。特に、これまで直販が多かった業務基盤クラウドのグルージェントシリーズにおいて、パートナー販売を強化するという。
AIとオープンソースでテクノロジー事業を強化
テクノロジー面では、AIとオープンソースソフトウェア(OSS)による事業強化を進める。喜多氏は「AIは多くの企業が取り組んでいるが、当社は強みであるOSSとの組み合わせで差別化を図る」と強調。自社製品へのAI機能搭載を継続するほか、コンサルティングやシステムインテグレーションの領域でも顧客のAI導入・活用支援を一段と強化する。また、社内においてもAI活用を徹底し、開発工数を削減する。
2026年に強化するAI機能の一例が、グルージェントシリーズでのAIエージェントだ。これまでワークフローツール「Gluegent Flow」のユーザーアシスト機能でAIを活用していたが、「これまでは主に受動的な機能だった。2026年は自律的な提案ができる機能に進化させる」(喜多氏)としている。
サイオステクノロジー株式会社 上席執行役員 Gluegentサービスラインヘッドの有馬大介氏は、まず昨年リリースしたユーザーアシスト機能について解説。タスク一覧で対象タスクの要約を表示するタスク要約機能や、申請モデルを検索しレコメンドするスマートモデル検索、さらには管理者向けに複雑な申請パターンへの対応を可能にするスクリプト自動生成機能を搭載しているとした。
現在、Gluegent Flowを導入する企業のうち約43%が同機能を活用しており、好意的な声が寄せられているというが、一方でさらなる効率化を求める声も高まっているという。これに応えるため、「2026年は生成AIによるチャットボット型の枠を超えた開発に踏み切る」と有馬氏は述べている。
「これまでの生成AIは、チャットボットのようにユーザーからの問い合わせに対し最適解を提示する受動的なものだった。これを一歩押し進め、ユーザーに代わって自律的に申請内容を提示する能動的なものに進化させる。それにはAIエージェントを活用した追加機能の開発が有効だ」(有馬氏)。
これにより、「顧客の課題を解消するとともに、高付加価値機能の提供でサイオスとしての収益性も向上する。より多くの顧客にプロダクトを届けることで、MMR(月次経常収益)の増加を目指す」(有馬氏)としている。
OSSによる事業強化については、API事業での海外戦略パートナー増強においてもこれを取り扱い、競争優位性を高める。APIエコノミーの主要製品はOSSを基盤とするものが多く、「当社がOSSに精通していることは、API導入から運用・拡張まで一貫した支援を可能にする強みになる」と喜多氏は語る。
サイオステクノロジー 執行役員 APIソリューションサービスラインヘッドの二瓶司氏は、「これまでサイオスはAPI基盤の開発が中心だったが、今後はAPI実装やサービス運用の改善にも領域を広げる。また、AI基盤については安心して利用できるガードレールサービスを強化し、投資対効果を継続的に高めていく」としている。
こうした取り組みを通じ、「APIエコノミーのライフサイクル全体を網羅的にカバーする統合サービスプラットフォームを提供できるプロバイダーを目指す」(二瓶氏)という。
最後に喜多氏は、「これらの新たな成長戦略の下、2028年12月期で売上220億円、営業利益6億1000万円を目指したい」とした。








