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ABBとRed Hat、産業用エッジとハイブリッドクラウドのソリューション提供拡大に向け提携

 スイスABBと米Red Hatは12日、ABBのプロセスオートメーションおよび産業用ソフトウェアを使用している業界が、Red Hat Enterprise Linux上に構築されたRed Hatのエンタープライズプラットフォームおよびアプリケーションサービスを活用し、迅速かつ柔軟に規模の拡大を行うことを可能にする、グローバルパートナーシップを締結したと発表した。

 Red Hatでは、安全性、セキュリティ、および生産性のニーズに対応しながら運用効率を向上させるには、産業プラントのデータの収集、管理、分析が極めて重要であり、これはプロセスオートメーションの進化に関するABBの戦略と一致していると説明。今回のパートナーシップにより、Red Hat OpenShiftによるオートメーションソフトウェアの仮想化とコンテナ化が可能になり、アプリケーションの必要に応じて最適化された、ハードウェアデプロイメントの高度な柔軟性が提供されるとしている。また、効率的なシステムオーケストレーションも提供されるため、エッジでリアルタイムのデータに基づく意思決定を行い、クラウドでさらなる処理を行うことが可能になる。

 Red Hat OpenShiftは、Red Hat Enterprise Linuxを基盤としたエンタープライズKubernetesプラットフォームで、小規模な単一ノードシステムからスケールアウトされたハイパーコンバージドクラスタまで、産業用エッジでの単一の一貫したアプリケーションプラットフォームをABBに提供することで、ABBの顧客の開発と管理の作業を簡易化する。

 Red Hat OpenShiftにより、産業用ソフトウェア・アプリケーション向けの包括的エッジプラットフォームであるABB Ability Edgeniusと、産業用AIを活用して顧客のIndustry 4.0デジタルビジネスの成果を促進するエンタープライズグレードのプラットフォームおよびアプリケーションスイートであるABB Ability Genix Industrial Analytics and AI Suiteのデプロイメントの柔軟性と拡張性が向上する。

 ABBのEdgeniusとGenixは、いずれも複数のデプロイメントにわたるシームレスで安全な規模の拡大が可能。このパートナーシップにより、ABBはゼロタッチプロビジョニング(ネットワークのリモート構成)などの機能を利用できるようになり、プラント環境全体にわたる管理性と一貫性が向上する。